ハタス株式会社
ランサムウェア対策と運用改善を両立
ハタス株式会社がFileforceで実現した新たなファイル基盤
ハタス株式会社は、愛知県刈谷市に本社を置き、西三河エリアを中心に建設業、賃貸仲介業、不動産管理業を展開する企業です。1930年6月に「塚本商店」として創業し、現在は「社会から真に必要とされ、愛される会社」をビジョンに掲げ、地域に根差した事業を展開しています。今回は、情報システム課のY氏、I氏を中心に、Fileforce導入の背景や移行時の工夫、導入後の効果について伺いました。
ハタス株式会社の情報システム課は4名体制。社内システムの企画・導入・運用に加え、インフラ、ネットワーク、電話、グループウェア、防犯カメラを含むIT機器全般を担当しています。限られた体制の中で、日常運用を支えながら、中長期を見据えたIT基盤整備も進めていく必要がありました。
保守期限切れを機に、次の運用基盤を見据えた見直しへ
──Fileforceの導入は、どのような背景から検討が始まったのでしょうか。
Y氏: 以前のファイルサーバーが保守期限を迎えるタイミングで、更改方針の見直しを進めました。単純な機器更新ではなく、今後の運用基盤をどのように整備していくかを改めて考える必要があったことが、検討の出発点です。I氏: 私はもともと、展示会などで情報収集を行う中でFileforceに関心を持っていました。実際に更改の時期が近づいた段階で、オンプレミスを継続する案、バックアップ構成を強化する案、クラウドストレージへの移行案を比較検討しました。利用人数や将来的な保守性を踏まえると、クラウド環境の方が適しているという判断に至りました。
散在するフォルダと未整備の権限管理
全社的な見直しが必要だった旧環境
──Fileforce導入以前のファイル共有体制と、当時抱えていた課題について教えてください。
Y氏: 導入前のファイルサーバーでは、トップフォルダに案件・事業部・課ごとの情報が混在していました。そのため、全体像を把握しづらく、整理のしにくい構造になっていました。人事・給与など一部を除いてアクセス権も十分に整理されておらず、部署横断で見直しが必要な状況だったと認識しています。外部共有についても、専用基盤で統一されていたわけではありません。必要に応じて無償ツールや既存の仕組みを使い分けており、全社としてルールが定まっている状態ではありませんでした。
また、PC操作に不慣れな利用者による誤操作で、フォルダが意図せず移動してしまう事象が月に1~2件程度発生していました。探し出して元に戻す負担も継続的に発生しており、どこに何があるのか分かりやすく整理し、運用しやすい環境へ見直す必要がありました。加えて、オンプレミス環境で運用していたため、万が一の障害やセキュリティインシデントに備えたデータ保全のあり方についても、改めて検討する必要がありました。

Y氏
ランサムウェア対策、操作性、共有機能
複数の要件を一体で評価
──数あるクラウドストレージサービスの中から、Fileforceが選定された決め手は何だったのでしょうか。
Y氏: 比較したのは、オンプレミス環境を継続しながらバックアップ構成を強化する案や、他のクラウドストレージを活用する案です。その中で重視したのは、セキュリティ面の安心感を確保しつつ、日常運用のしやすさを損なわないことでした。Fileforceを高く評価した理由は、大きく3点あります。まず、ランサムウェア対策が標準機能として充実していたことです。次に、従来のファイルサーバーに近い感覚で、エクスプローラーから操作できること。さらに、共有リンク機能や権限設定機能が備わっており、追加の仕組みを増やさず、運用を一元化できることでした。
特に管理面では、管理画面で権限設定を行える点も大きな評価ポイントでした。運用担当者に高度な専門スキルがなくても扱いやすく、管理負荷の軽減につながることも、選定を後押しした理由の一つです。加えて、ランサムウェア対策機能として、万が一の際に被害が及んだファイルをピンポイントで復旧できることや、自動の振る舞い検知機能を備えていることも、安心して運用できる要素として評価しました。
※ランサムウェア対策機能:https://www.fileforce.jp/ransomware/
そのまま移す”のではなく、ルール整備から着手
──導入に際し、苦労または配慮された点はありましたか。
Y氏: 最も苦労したのは、Fileforceの設定そのものより、社内での調整とフォルダ構成の整理でした。旧環境をそのまま移行するのではなく、ルールを整えた上で新しい環境へ移したいという考えがあったためです。まず、全体のフォルダ構成に関する基本ルールを決めました。そのうえで各部署に対し、フォルダ命名規則や最新版ファイルの扱い方などを周知していきました。単にデータを移すのではなく、今後も運用しやすい状態をつくるための準備が必要だったということです。
部署ごとに業務の進め方や保管の考え方も異なるため、「どこまで共有するか」「どの単位でフォルダを分けるか」といった認識をそろえながら進める必要がありました。現場の業務を止めないことも前提だったため、整理と移行を並行して進めていく点に特に気を配りました。
実作業は12月から2月頃まで進行し、全体で約3カ月。製品導入だけで終わらせず、運用ルールの整備まで踏み込めたことが、結果的に定着につながったと感じています。
約8TBを事業部単位で移行
整理と並行しながら約3カ月で切り替え
──データ移行はどのように進めましたか。
Y氏: 移行したデータ量は約8TBです。契約書などのPDF、物件写真、管理帳票、動画など、不動産・建築業務に関わるさまざまなファイルを対象にしました。移行は事業部単位で進めており、規模の大きい事業部では約2TBのデータを扱っています。整理作業と並行しながら、データ転送ツールを用いて段階的に移行を実施しました。ケースによっては、まず移行を完了させ、その後に正しい保管先へ再配置する進め方を取ったケースもあります。
印象に残っているのは、最もファイル量の多い事業部の最終転送です。1日で終わらない見込みとなり、年末休暇中に進行状況を確認しながら対応しました。途中で転送速度の設定見直しも必要になりましたが、ツール自体は分かりやすく、操作で大きく迷うことはありませんでした。結果として、約3カ月という短期間で安全かつ確実に切り替えを完了できました。

ハタス様事業内容
運用しやすい環境づくりに加え、更改サイクル見直しにもつながる効果
──導入後、具体的にどのような効果を実感されていますか。
Y氏: 最も大きかったのは、ファイルの保管場所やアクセス範囲を整理し、運用しやすい環境へ移行できたことです。権限設計やフォルダルールを見直したことで、どこに何を置くか、誰がアクセスできるかが分かりやすくなり、全体として管理しやすい状態になりました。また、従来は保守期限や機器更改を前提に将来計画を立てる必要がありましたが、クラウド化によって、5年に一度のハードウェア更改計画を見直せた点も大きいです。機器更新を軸に考える必要が薄れ、情報システム部門の負担軽減にもつながっています。
I氏: 運用面でも改善を実感しています。以前は月に1~2件程度発生していた誤操作に起因する問い合わせが、導入後はほぼ解消しました。仮に問題が起きた場合も、ログを確認しやすく、状況把握や調査が以前より進めやすくなっています。
さらに、一部オンプレミス業務システムのバックアップ先としても活用できるようになりました。データを別環境で保全しやすくなったことで、事業継続の観点でも安心感が高まったと感じています。
共有リンク、SSO、サブ管理者、ログ機能を実運用で活用
──機能面についての活用状況はいかがでしょうか。
Y氏: 主に活用しているのは、共有リンク、SSO連携、サブ管理者、ログ/セキュリティセンターです。共有リンクは、メールでは受け渡ししにくい大容量ファイルを社外へ共有する場面で有効に使えています。社外とのやり取りをFileforce上で完結しやすくなった点は、実務上のメリットの一つです。サブ管理者機能については、人の出入りが多いプロジェクトの共有フォルダで活用しています。情報システム課が都度対応しなくても、現場側で一定の管理を行えるため、運用負荷の分散に役立っています。
I氏: ログ/セキュリティセンターは、常時監視のためというより、問題が起きた際の調査目的で確認する運用です。必要なときに状況を確認しやすく、原因の切り分けを進めやすいことが安心感につながっています。
共有リンクについても、すでに活用できる場面では効果を感じています。今後は運用ルールや周知方法も含めて、さらに全社で活用しやすい形へ広げていきたいと考えています。

※社外とのファイル共有を効率化する共有リンク機能:https://www.fileforce.jp/functions/functions-sharing/#anchor-1
今後はスマートフォン活用やAI関連機能にも期待
──今後、活用を広げたい機能や期待していることはありますか。
Y氏: まず期待しているのは、スマートフォン活用の定着です。営業社員は日中社内にいないことが多く、現場で撮影した写真をそのまま保存・共有できる運用が定着すれば、情報連携の効率はさらに高まると考えています。加えて、プロジェクトフォルダの活用も検討しています。案件や関係者ごとに情報を整理しやすくなれば、より実務に即した形で情報共有を進められるはずです。
将来的には、AI関連機能にも期待しています。社内でも生成AIやエージェント活用への関心が高まっており、保有データを付加価値につなげる仕組みが整えば、ファイル基盤の役割はさらに広がっていくのではないでしょうか。
使い方を大きく変えずに、運用改善と安心感の両立を図りたい企業に有力な選択肢
──Fileforceの導入を検討されている企業様へメッセージをお願いいたします。
Y氏: 従来型のファイルサーバー運用を続けていて、権限管理、外部共有、セキュリティ対策のいずれかに課題を感じている企業にとって、Fileforceは有力な選択肢だと思います。特に、使い方を大きく変えずに移行したい企業にとって、エクスプローラー感覚で扱える操作性は大きな利点です。単に保存先をクラウドへ移すだけでなく、フォルダ構成やアクセス管理を見直す機会として活用できれば、情報管理基盤全体の改善につながるはずです。

※エクスプローラーから使える「Fileforce Drive」:https://www.fileforce.jp/functions/functions-ui/#anchor-h_1
本事例のポイント
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課題
- フォルダ構成やアクセス権が整理されておらず、運用ルールの再設計が必要だった
- 月1~2件の誤操作対応が発生し、日常運用の負担になっていた
- 障害・セキュリティリスクに備えたデータ保全の見直しが求められていた
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導入の決め手
- ランサムウェア対策を標準機能として備え、万が一の際にも復旧や状況確認を進めやすいこと
- エクスプローラー感覚で使える操作性により、利用者と管理者の双方にとって移行しやすかったこと
- 共有リンクや権限設定機能を備え、ファイル共有と管理を一つの基盤へ集約できること
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導入後の結果
- フォルダ構成・権限管理の再設計により、整理しやすく運用しやすい環境へ改善
- 誤操作対応がほぼ解消し、日常の運用負荷が軽減
- クラウド化により、更改サイクルの見直しと事業継続に向けた安心感の向上を実現
※本記事の内容は取材時(2026年5月)の情報です。
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