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NASとファイルサーバーの違い。NASの特徴とおすすめの製品3選

公開日:
2024/02/13
最終更新日:
2024/02/13
目次

NASとファイルサーバーの違い。NASの特徴とおすすめの製品3選

情報の保存ができるNASとはどのような特徴のある機器なのでしょうか?ファイルサーバーとの違いを明らかにした上で、特徴を見ていきましょう。またNASを選定する際に役立つ選び方のポイントやおすすめ製品も紹介します。

NASとは?ファイルサーバーとの違いも解説

そもそもNASとはどのようなことができる機器なのでしょうか?NASの特徴をファイルサーバーと比較しながら把握していきましょう。

ネットワーク経由で利用できるストレージ

NASの正式名称は『Network Attached Storage』と言います。ネットワークとストレージ(記憶装置)という言葉が名前に含まれていることから分かる通り、ネットワーク上に存在するファイルの保管場所です。

ルーターやハブ・LANケーブルなどでネットワークを構築し接続するNASは、複数のパソコンからデータの保存や読み込みができます。外部アクセスできる機器であれば、外出先からスマホでのアクセスも可能です。

そのため企業で利用する場合には、サーバーのような役割を持たせることもできます。

ファイルサーバーとの違い

ネットワークに接続して使うという点でNASとファイルサーバーは似ています。しかしファイルサーバーにできてNASにできないこともあります。

例えば、細かなユーザー管理やアクセス権の設定は、ファイルサーバーならできますがNASにはできません。アクセス権を設定できたとしても、あるフォルダに設定すると下位フォルダにも反映されるという大まかなものです。

またストレージの増設もファイルサーバーの方が簡単にできます。他にもセキュリティ対策やログの取得など、カスタマイズ次第でさまざまな機能を利用できるのです。

一方、NASは柔軟性や拡張性ではファイルサーバーに劣ります。しかしシンプルな機能で初心者にも比較的利用しやすいのが特長です。

NASでできること

NASには業務に役立つさまざまな機能があります。具体的な機能を知ることで、業務効率化に役立てましょう。

データのバックアップ

代表的なNASの機能として挙げられるのはデータのバックアップです。バックアップは外付けHDDでもできますが、複数のパソコンがある企業では個別にUSBをつないで作業をする必要があり負担が大きくなります。

一方、NASであればネットワークに接続されているパソコン全てのバックアップを同時に取れるため、手間なくスピーディーなバックアップが可能です。

ファイルの共有

チームを組んでファイルを編集するといった場面では、ファイル共有の機能が役立ちます。ネットワークにつながっている端末を利用すれば、同時に一つのファイルへアクセスできるため、共同作業がしやすいのです。

ファイル共有で課題になる安全性については、アクセス権を設定できるNASを用意すると良いでしょう。

先に説明した通りファイルサーバーほど細やかな設定はできないことが多いですが、ある程度の安全性を確保しつつ作業が可能です。

スマホデータの保存

スマホデータをNASに保存するという使い方もできます。業務用スマホを支給している企業では、スマホにも仕事に必要な情報がたくさん保存されているでしょう。

大切なデータをスマホの紛失や故障でなくさないためにもNASの利用が便利です。また外出先からNASへ保存したデータにアクセスできる製品なら、スマホの容量を確保しつつ必要な資料をその都度表示させることもできます。

NASの選び方

さまざまな製品があるNASの中から自社に最適な製品を選ぶためには、チェックすべきポイントがあります。必要なポイントを確認することで、使い勝手の良いNASを導入しましょう。

利用人数とファイルの大きさ

まず確認するのは、利用人数と保存するファイルの量です。利用人数が多い企業ほど、1台のNASへアクセスするユーザーが増えるため、CPUのパワーや転送速度を重視して選ぶことで快適に使いやすくなります。

例えばデュアルコアCPUと高速規格のLANを備えているNASであれば、利用人数が多くてもスピードが落ちにくいでしょう。

また十分な容量のあるNASを選ぶことも大切です。保存する全データ量の2~3倍の容量があるNASであれば、余裕を持って使えます。

RAIDシステムをチェック

HDDを組み合わせることで、自動バックアップや読み書きの高速化を実現するRAIDシステムもチェックが必要です。RAIDシステムには規格があり、付いている数字が大きくなるほど高性能な仕組みと言えます。

例えばRAID0はデータを2台のHDDに分散して書き込む方式です。読み書きのスピードは短縮できますが、どちらか一方のHDDが故障するとデータが読み込めなくなる可能性があります。

RAID1は2台のHDDの組み合わせですが、両方に同じデータを書き込むという点がRAID0と異なる点です。HDDが片方故障したとしても、もう一方がバックアップとして働くため復旧できます。

このようなRAIDの違いも考慮することで、安全性の基準に合う製品を選べます。

完成品かNASキットか

NASを購入するときには、必要なパーツが全てそろっている完成品か、HDDを別途購入して取り付けるNASキットを選択可能です。

完成品は購入後すぐに使えるため、初めての導入でも比較的簡単に利用開始できます。ただしHDDの入れ替えに手間が掛かり拡張性に乏しい点はデメリットです。

NASキットはHDDを別途設置しなければいけないため手間が掛かりますが、自社に必要な性能を備えたNASを用意しやすい点はメリットと言えます。容量が少なくなってきた際に拡張しやすいのも特長です。

それぞれのメリット・デメリットを把握して選ぶことで、使いやすいNASを選べます。

NASの導入方法

NASを導入するためには必要なものや手順を知っておくことが大切です。加えて導入時の設定について知ることで、スムーズにNASを利用できます。

導入の際に必要なもの

導入時に用意しておくものは、NAS本体・パソコンといったNASに接続する端末・LAN機器・LANケーブルです。端末が複数ある企業ではハブにLANケーブルをつなぎ全てのパソコンを接続します。

ハブやLANケーブルは端末の台数を把握した上で、必要な数が確保できているか確認が必要です。

初期設定

接続したNASを初めて利用するときには、初期設定も行います。ただしほとんどのNASでは、接続ユーティリティのインストールにより自動で設定可能です。

自動設定がスムーズにいかないときには、管理画面からIPアドレスの割り当てや共有フォルダ・ネットワークドライブの設定などを行います。

セキュリティの設定

企業の重要なデータを保管することもあるNASは、セキュリティの設定が必須です。情報漏えいによる被害が発生することのないよう、下記のセキュリティ設定を確認します。

  • ファイアウォールが設定されているか
  • 管理画面のパスワードが設定されているか・推測されやすいものではないか
  • 心当たりのない機器が接続されていないか
  • ファームウェアは最新の状態に更新されているか

NASによるファイルの保存を安全にできるよう、正しく設定することが大切です。

法人向けおすすめNAS

ネットワークに接続して使用するNASは、複数のパソコンのバックアップを1度に行うことや、ファイル共有による共同作業ができる点で、業務効率化にも役立つ便利な製品です。

さまざまなNASの中から、自社の製品選びの参考になる企業向けNAS3種類を紹介します。

高性能のRAMを搭載した「QNAP TS-231K」

大容量の動画や画像を扱うことがあるなら『QNAP TS-231K』が向いています。高性能のRAMを搭載している他、ギガビットイーサネットも備えているため、スピーディーな転送が可能です。

また何らかのトラブルでデータが消えた場合にも、過去に記録したデータをもとにすぐに復旧できるスナップショット機能搭載で、バックアップも障害復旧もスピーディーにできます。

例えば誤ってファイルを削除したときはもちろん、システムクラッシュが発生したときにも安心です。

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※本記事に記載している会社名やサービス名は、各社の商標または登録商標です。

幅広い用途でサポートする「TS3220DN0202」

『TS3220DN0202』は、パソコンはもちろんサーバーのデータ保存にも利用できるNASです。作業中でもバックアップができるため、バックアップのために業務をストップさせることがありません。

ファイルを共有するときには、安全性を確保するためのアクセス権を部署やユーザーごとに設定できます。チームで共同作業をするときにも、セキュリティの安全性と効率の両立が可能です。

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独自のオペレーティングシステム搭載「DS720+」

Synologyが提供する『DS720+』は独自のオペレーティングシステムであるSynology DSMを搭載しているのが特長です。これによりパソコンはもちろんスマホからでも使いやすいインターフェースを実現しています。

QuickConnect機能により外出先からNASへのアクセスも簡単にできます。Synologyが用意した中継サーバーを経由することにより、手軽にアクセスできるため、外出先から資料を読み込み表示することも可能です。

NASキットのため必要に合わせて拡張しやすい点もポイントと言えます。最大7台のドライブを利用して拡張できるため、将来的に使用容量が増えた場合にも対応可能です。

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まとめ

ネットワークに接続して利用する保存領域であるNASは、社内にある複数のパソコンと接続して利用できます。バックアップを保存する場合にも、全てのパソコンで同時に実施できるため作業の手間が掛かりません。

またNASに保存したファイルは社内で共有できるため、チームで行う共同作業をスムーズに実行しやすいのも特長です。導入するNASを選ぶときには、必要な容量が確保できることや十分なスピードが出ることを確認します。

必要な安全性を満たすため、RAIDの規格もチェックしましょう。またすぐに使える状態の完成品か拡張しやすいキットのどちらを選ぶかも重要です。おすすめのNASも参考にしつつ、自社の使い方に合う製品を選びましょう。

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