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ネットワーク上のサーバーとNASの相違点。クラウド化との比較も

公開日:
2024/01/31
最終更新日:
2024/01/31
目次

ネットワーク上のサーバーとNASの相違点。クラウド化との比較も

ファイルサーバーとNASはどちらも自社で管理するシステムです。管理負担の軽減や業務改善を目指すなら、サーバーのクラウド化も検討しましょう。ファイルサーバーとNASの違いやクラウド化のメリットを解説します。

そもそもファイルサーバーとは何か

ファイル管理に特化した専用機を使ってデータを管理できるシステムを『ファイルサーバー』と呼びます。データ保存・共有の選択肢が増えてきた現在でも、ファイルサーバーを利用している企業もあるでしょう。

まずはファイルサーバーとは何か、メリット・デメリットと併せて解説します。

ファイル管理ソフトを使いファイル共有する専用機

ファイルサーバーとは、データ管理に特化したコンピューターにファイル管理用のソフトウェアをインストールし、データを保存・共有できるシステムです。

どのようなコンピューターでもファイルサーバーにできるわけではありません。OSを持ち、サーバーになり得るスペックを満たしたコンピューターを用意する必要があります。

これまで企業で使用するファイルサーバーは、社内LANに組み込むオンプレミス型が主流でした。しかし扱うデータ量の肥大化や働き方の多様化などに伴い、ネット上でデータを管理するクラウド型が主流になりつつあります。

ファイルサーバーのメリット

ファイルサーバーを使うと、パソコン本体のストレージだけでは扱えない大容量の企業データを保存できるようになります。容量が足りなくなったらHDDを増設して容量を増やすことも可能です。

データの重要度や使用する人に合わせてアクセス権限を個別に細かく設定できるため、規模の大きな企業でも安全にデータを管理できます。

また、セキュリティ対策を講じやすいこともメリットといえるでしょう。企業データを一元管理できるようになるため、機密情報や個人情報を安全に保持しやすくなります。

ファイルサーバーは各端末のバックアップ場所としても使えます。端末の故障や人的ミスなどでデータが消失しても、サーバーに複製してあれば安心です。

ファイルサーバーのデメリット

ファイルサーバーの導入や管理には高いコストがかかります。専用ソフトやライセンス・サーバー専用機にかかる費用だけでなく、専門的な知識を持つ人材も必要となるため人件費もかさみます。

運用開始までに時間がかかるのもファイルサーバーを使うデメリットです。細かい設定やセキュリティ対策には手間をかける必要があり、企業規模が大きくなるほど導入までのプロセスは延びます。

ファイルサーバーは保守作業が複雑化しやすく、メンテナンスには専門的な知識が必要です。適切に管理できなければセキュリティリスクが高まる恐れもあります。

NASの基本と仕組み

ファイルサーバーと比較されやすいシステムとして『NAS』が挙げられます。ファイルサーバーとNASどちらでのデータ管理が自社に向いているか検討するためにも、NASの基本知識とメリット・デメリットを把握しておきましょう。

外付けHDD感覚で共有可能なストレージ

NAS(Network-Attached Storage)は、ネットワークに接続して使う小型のストレージ機器です。社内LAN環境に組み込めば、各端末共通の外付けHDDのような感覚で活用できます。

通常のハードディスクは有線ケーブルで端末ごとに個別接続するのが一般的です。しかし、NASはネットワーク接続を利用するため、複数のパソコンで同時に使用できるようになります。

ストレージ機能に特化して作られているのもNASの特徴です。複数デバイスでの使用機会が多くなることを想定した仕組みで設計されています。

NASのメリット

自社サーバーとしてNASを選択するメリットとしては、導入のしやすさが挙げられます。面倒なセッティング作業が必要ないため、NASをつなぐだけで運用を開始できるでしょう。

導入コストの低さもメリットです。サーバー用のコンピュータを別途用意しなくて済む上、ライセンス購入にかかる費用を考える必要もありません。

コンパクトなサーバー本体も魅力に感じるでしょう。場所をとりやすいサーバーの置き場所に困ることがなく、職場の雰囲気になじみやすいデザインの製品も豊富に販売されています。

NASのデメリット

ストレージ機能を重視して設計されているNASは、その分機能や容量の拡張性は低めです。多彩な機能があるシステムを求めている場合には向かないでしょう。

データの容量が大きいほど転送効率が下がることもデメリットです。基本的にはデータを保管・共有するためだけに作られているため、ファイルサーバーのような転送品質を得られない可能性があります。

また多くのNASでは、アップロードされているデータを直接編集できません。いったんローカル端末にダウンロードし、編集後にアップロードし直す必要があります。

ただ近年は、これらのデメリットをカバーする機能が備わったNASも増えてきています。追加機能でファイルサーバーとほぼ同レベルのスペックにまでアップグレードすることも可能です。

ファイルサーバーとNASの違い

ファイルサーバーとNASには、導入時の手間やバックアップに大きな違いが見られます。相違点を理解し、比較する際の参考にしましょう。

専用ソフトウェアや設定の必要性

ファイルサーバーを使うには、専用ソフトウェアのインストールやシステムを正しく稼働させるための詳細設定が必要です。これらの作業をしなければ、ネットワークの一部として本来の性能を発揮できない可能性があります。

一方NASには既に単体で稼働するシステムが組み込まれているため、専用ソフトウェアのインストールや詳細設定を行う必要がありません。

NASは導入初期の手間がかからないため、手軽に始めたい場合に向きます。ただし拡張性が低く機能も限定されてしまう特性があり、運用面で時間や手間がかかりやすくなります。

NASはミラーリングによるバックアップができる

NASで可能なミラーリングとは、同じデータを二つの記憶領域に保存する技術です。別々のハードディスクに同一データを保管できるため、片方がバックアップの役割を果たし、耐障害性を高められます。

読み込み速度の向上が期待できることも、ミラーリングのメリットです。二つのデータへ同時にアクセスすることにより、読み込みを効率化できます。

ただしミラーリングを利用する場合は、記憶領域も2倍のスペースが必要です。500GBのデータをミラーリングで保存するなら、合計で1TBの容量を確保しておかなければなりません。

ファイルサーバーとNASの選び方ポイント

自社サーバーの導入を検討する際は、企業規模や利用目的を考慮することが大切です。ファイルサーバーとNASを比較検討するときに注意すべき点を確認しておきましょう。

自社の規模に合わせて選ぼう

NASは接続ユーザー数が多いほど処理速度も低下します。規模の大きい企業に導入すると、大人数で使うときに操作性の悪さを感じるでしょう。

ファイルサーバーなら大人数で使用してもパフォーマンスが落ちにくいため、50人を超えるような企業でも安定した動作を期待できます。

50人以下の職場で使用したいのであれば、導入費用を抑えられるNASを選択するのがおすすめです。

ファイル共有機能だけならNAS

データの保存や共有以外の機能が必要ない場合は、ストレージ機能を重視したNASを選ぶのがおすすめです。シンプルな操作で扱いやすく、ローコストな点もメリットです。

ミラーリングによるバックアップ機能を活用すれば、データ損失のリスクも低減できます。

近年では、ファイルサーバーに近づけるような機能を追加できるタイプのNASも登場しています。基本性能だけでなくオプション機能もチェックするとよいでしょう。

機能性や拡張性重視ならファイルサーバー

保存データを複数端末で閲覧したりダイレクトに編集したりしたいなら、ファイルサーバーがおすすめです。付加機能が充実しており、さまざまな要求に応えてくれるでしょう。

NASはファイル共有に特化しているため、ファイルサーバーの代替ツールとして使っても満足感は得られにくいシステムです。

ただし、ファイルサーバーは導入や操作にある程度の技術を要します。使用できる社員を制限してしまう可能性があることも意識しておかなければなりません。

管理負担軽減ならクラウド化も選択肢

ファイルサーバーとNASのどちらも、職場にサーバーを置くタイプのシステムです。自社で管理を行う必要があるため、運用に関しては負担がかかります。

サーバーやストレージをクラウド化すれば、メンテナンスやセキュリティ対策などをサービス提供事業者が行ってくれるため、管理負担を大幅に軽減できるでしょう。

管理に手がかからなくなれば、担当者の人件費を削減したり本来の業務に専念させたりできます。

社外から場所や時間を問わずアクセスできる点や、災害などの物理的なダメージに備えやすくなることもクラウド化の大きなメリットです。

おすすめのクラウドストレージ

サーバーやストレージのクラウド化を検討するなら、データの保存から共有まで対応できるクラウドストレージがおすすめです。安心して利用できる法人向けのサービスを三つ紹介します。

ユーザー数無制限でコスパ良し『Fileforce』

セキュリティが強固なファイルサーバー・NAS、およびクラウドストレージの利便性の両方のメリットを備えた法人むけクラウドストレージサービスです。ユーザ数無制限のプランがあり、利用人数に関わらず使えます。

あらゆるデバイスから簡単にアクセスできるのも魅力です。自宅や外出先からでも、保存データの閲覧・編集ができます。働き方の多様化が進むこれからの時代にフィットするでしょう。

ランサムウェア対策や、暗号化・権限設定・ログ管理など高水準のセキュリティ対策が施されているため、保存中・通信中のデータは強力に保護されます。セキュアな環境を構築できるだけでなく、管理性も優れており、日本国内でデータを安全に保持したい企業には最適の法人向けサービスです。

ファイル共有に利用可『DirectCloud』

初期費用が0円で、使用人数が増えても月額料金が高くなることのない定額制を採用しているクラウドストレージサービスです。コスパの良さを重視する企業に向いています。

高いセキュリティ対策が施されていることもDirectCloudの魅力です。暗号化やウイルス対策をはじめ、不正アクセスを防止できるデバイス認証やIPアドレス制限など豊富な機能が搭載されています。

共有リンクでファイル送信できるため、重要なファイルの送受信にも適しています。チーム向けの共有ワークスペースを活用すれば業務効率化も図れるでしょう。

法人向けクラウドストレージ DirectCloud-BOX
※本記事に記載している会社名やサービス名は、各社の商標または登録商標です。

無料プランで利用できる『セキュアSAMBA』

全てのプランをユーザー数無制限で利用できるクラウドストレージサービスです。希望に合わせて容量やオプションをカスタマイズできます。非同期型のストレージのため、同期中のネットワークが切断されても更新漏れが発生しません。

導入後の徹底したサポート体制も魅力です。専門スタッフが日本語で丁寧に対応してくれます。まずはフリープランで操作感を確かめてみましょう。

Windowsエクスプローラーのような感覚で操作できるため、始めてクラウドストレージを使う場合でも扱いやすいこともセキュアSAMBAの魅力です。

セキュアSAMBA | 4,000社以上の導入実績を持つ法人向け国産オンラインストレージ
※本記事に記載している会社名やサービス名は、各社の商標または登録商標です。

Fileforce (ファイルフォース) | 法人向けクラウドストレージ

まとめ

業務でファイル共有機能だけを求めるならNASが向いています。機能性や拡張性を重視する場合はファイルサーバーがおすすめです。それぞれの特徴を把握した上で自社に向いているものを選びましょう。

ファイルサーバーの管理負担を軽減させたいなら、法人向けのクラウドストレージサービスも一つの選択肢です。業務の状況とメリット・デメリットを照らし合わせて選ぶことで、失敗するリスクを減らせます。

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