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クラウドストレージのデータ移行を徹底解説!安全に進める手順と注意点

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目次

ファイルサーバーをクラウドストレージサービスに移行する際に、最も悩ましいといえるのは既存環境からのデータ移行ではないでしょうか?

増設を重ねて数TB、数十TBあるデータをすぐに移行はできない、ファイルサーバーは業務のインフラなので移行のために停止もできない、データ移行時にインターネット回線を圧迫させたくないので利用者が多い日中は業務を優先させたい、日々更新がされていくので差分データをどのように移行先に反映させるか、移行させたいデータは正常に移行されたのかどうやって確認するか、など管理者にとって検討しなければならいポイントがいくつかあります。

この記事では、国内データ保管のクラウドストレージFileforceを提供する弊社が、クラウドストレージサービスへの移行の際に必要な手順や注意点、ツールの紹介をしています。

クラウドデータ移行とは?主なパターンとメリットを解説

クラウドデータ移行とは、企業が保有するデジタルデータを、ある場所から別のクラウドストレージサービスへ移動させるプロセス全体を指します。単にファイルをコピーするだけでなく、アクセス権限の設定やデータの整理なども含みます。移行の背景には、システムの老朽化や働き方の変化など、企業が直面する様々な課題があります。

クラウドデータ移行の2つの主要パターン

クラウドデータ移行は、移行元の環境によって大きく2つのパターンに分けられます。
一つ目は、社内に設置されたファイルサーバーやNAS(Network Attached Storage)といったオンプレミス環境から、初めてクラウドストレージへデータを移行するパターンです。ハードウェアの保守期限切れや、リモートワークへの対応をきっかけに行われることが多いです。

二つ目は、既に利用しているクラウドストレージから、別の新しいクラウドストレージサービスへデータを移行するパターンです。コスト削減や、より高機能なサービスへの乗り換えを目指す場合に見られます。どちらのパターンかによって、移行の計画や注意すべき点が少し異なります。

オンプレからクラウドへデータ移行する3つのメリット

クラウドへデータを移行することで、企業は主に3つの大きなメリットを享受できます。
第一に、コスト削減です。高価なサーバー機器の購入や維持管理にかかる費用が不要になり、利用した分だけ支払う運用費モデルに切り替えることができます。

第二に、業務効率の向上です。インターネット環境さえあれば、場所を問わずにデータへアクセスできるため、リモートワークや拠点間での共同作業がスムーズになります。

第三に、事業継続性の強化です。データは専門の事業者が管理する堅牢なデータセンターで保管されるため、災害時やサイバー攻撃を受けた際のリスクを大幅に軽減できます。

メリット具体的な効果
コスト削減サーバー購入費、保守費用、設置場所の電気代などが不要になる
業務効率の向上リモートワークや外出先からの安全なアクセスが可能になり、生産性が向上する
事業継続性の強化データが地理的に分散されたデータセンターで保管され、災害時のデータ損失リスクを低減できる

ファイルサーバーからのデータ移行ステップ

オンプレミスのファイルサーバーから、クラウドストレージにデータ移行を行うにあたり、手順としては以下のステップで実施を行います。

  1. 既存ファイルサーバー・NAS環境の確認、棚卸
  2. クラウドストレージサービスに移行した場合のフォルダ構成
  3. データ移行リハーサル
  4. 移行計画の作成
  5. 本番移行

ステップ1.既存ファイルサーバー・NAS環境の確認、棚卸

最初に必要なのが既存環境の確認、棚卸です。
確認のポイントは大きく二つあります。

一つ目は、ファイルサーバーやNASの台数です。
物理サーバーや筐体の数は、データ移行時の作業回数や同時並行数に影響するため、事前に把握しておく必要があります。特に、部署単位でNASを運用している企業では台数が多くなりやすいため注意が必要です。

二つ目は、データ容量とファイル数です。
クラウドストレージへの移行はインターネット回線を経由するため、オンプレミス環境と比べて時間がかかることが想定されます。移行期間はデータ容量だけでなくファイル数にも大きく左右されるため、同じ1TBでも「10万ファイルか、100万ファイルか」を必ず確認しておくことが重要です。

ステップ2.クラウドストレージ移行後を想定したフォルダ構成の設計

フォルダ構成は、移行作業の手順や工数に大きく影響するため、移行計画を作成する前に必ず決めておく必要があります。多くの企業では、移行後のユーザー影響を最小限に抑えるため、既存のフォルダ構成を踏襲するケースが一般的です。
一方で、既存構成が整理されていない場合や、複数台のNASを1つのクラウドストレージに集約する場合には、移行を機にフォルダ構成を見直す判断も有効です。

ステップ3.データ移行リハーサルの実施

データ移行の速度は、お客様の環境によって大きく異なるため、事前に実環境でのリハーサルを行うことが重要です。 移行速度に影響しやすい主な要素には、以下があります。

  • インターネット回線の帯域・本数・接続箇所
  • ファイルサーバー・NASのI/O性能
  • 移行の多重度(同時実行数)
  • 移行用PCとサーバー・NASの設置場所
  • PCとサーバー間のネットワーク構成

これらを踏まえ、本番と同じ構成・多重度でリハーサルを実施し、実際にどの程度の速度が出るのかを確認します。

①インターネット回線の帯域・接続構成の確認

インターネット経由でデータをアップロードするため、インターネット回線の帯域がどれくらい確保できるかを確認する必要があります。帯域だけでなく、回線の本数や、どの拠点からインターネットに接続しているかも重要な確認ポイントです。 拠点が複数ある場合でも、回線を1拠点に集約している環境もあれば、ローカルブレイクアウトにより各拠点から直接インターネット接続しているケースもあります。

②ファイルサーバー・NASのI/O性能

インターネット回線がかなり潤沢な帯域なものを用意しても、移行元からデータを取得する部分のI/O性能がよくないとデータ移行全体の速度はそこまで上がりません。 企業向けに提供されているファイルサーバーやNASであればそこまで心配は不要かもしれませんが、コンシューマー向けに販売されているNASを使っているような場合であれば注意が必要です。

③ 移行の多重度(同時実行数)の設計

移行の多重度とは、データ移行を同時にいくつ実行するかという観点です。
例えばRobocopyを利用する場合、実行するPCの台数を増やすことで、多重度を上げ、移行期間を短縮できます。ただし、台数を増やせば比例して速度が向上するわけではなく、回線帯域やI/O性能がボトルネックになる可能性があるため、環境全体を踏まえた台数設計が必要です。

④移行用PCとサーバー・NASの設置場所

移行を行うPCと、ファイルサーバー・NASの物理的な設置場所(位置関係)も、移行速度に影響します。例えば、ファイルサーバーとインターネット回線はデータセンターにあり、PCが別拠点にある場合、WAN(広域ネットワーク)を経由するため処理時間が長くなる傾向があります。

速度を重視する場合は、PC・ファイルサーバー・インターネット回線を同一拠点に配置することが望ましいです。NASが拠点ごとに点在している場合は、PCを現地に設置するか、NASを集約するかなど、事前の検討が必要になります。

⑤PCとサーバー間のネットワーク性能

PCとファイルサーバー・NASを同一拠点に設置していても、ネットワーク帯域や機器性能が不足していると、移行速度は向上しません。特に、PCが接続しているスイッチやネットワーク経路の性能は重要な確認ポイントです。

実際の支援事例でも、同一拠点内にPCとサーバーを配置していたものの、スイッチのスループットがボトルネックとなり速度が出ないケースがありました。この場合、高性能なスイッチ配下へPCを移設することで、移行速度は大きく改善しました。
こうした点を踏まえ、PCの設置場所や接続先ネットワークを確定したうえで、本番を想定した構成・多重度でリハーサルを実施します。 リハーサル時のポイントは以下の通りです。

  • 実データを使用する
  • 各PCで100GB以上を移行する
  • ファイル数の多いフォルダを選択する

容量が少ないと正確な検証ができず、ファイル数が多いほど処理時間は長くなります。
そのため、ステップ1で把握したファイル数をもとに、時間のかかる条件で検証することが重要です。
リハーサル結果が想定より遅い場合は、ネットワーク構成やPC配置を見直し、再検証することで改善できるケースもあります。

ステップ4. 移行計画(スケジュール・手順) の作成

ステップ1〜3で得られた情報をもとに、移行計画を作成します。
まず決めるのが、「一括切替」か「部署単位などでの順次切替」かという移行方式です。
どちらを選択するかによって、本番移行の期間や実施回数が変わります。

計画作成時の重要なポイントは、複数PCで移行する場合、各PCに割り当てるデータ容量とファイル数をできるだけ均等にすることです。
容量だけで割り振ると、ファイル数の差によって進捗に大きな差が出るため注意が必要です。

例えば、一括切替でデータの容量が15TB、ファイル数が1,000万あるファイルサーバーをPC5台で移行させる場合、1PCあたりは3TB/200万ファイルになります。
完全に均等にするのは難しいかもしれませんが、できる限りこの平均値に近づけて割り振りを行うことが重要です。リハーサルの結果、1PC当たり1週間で移行できる容量が仮に1.5TBだった場合、移行自体は2週間かかる計画となります。

本番環境へのデータ移行(本番移行)

本番移行では、移行計画に基づいてPCごとにフォルダを割り当て、データ移行を実施します。移行開始後は、想定した速度で進んでいるかを日次など定期的に確認し、必要に応じて調整を行います。

データ移行で必ず押さえるべき4つの注意点

データ移行プロジェクトは、技術的な側面だけでなく、ビジネスへの影響も大きい取り組みです。計画段階で潜在的なリスクを洗い出し、事前に対策を講じておくことが、プロジェクトの成否を分けます。
ここでは、特に重要となる4つの注意点について解説します。

注意点1:データ損失を防ぐデータ整合性の確保

移行の過程でデータが失われたり、内容が破損したりすることは、絶対に避けなければなりません。移行作業を開始する前には、必ず全データのバックアップを取得してください。万が一の事態が発生しても、バックアップがあれば元の状態に復旧できます。

また、移行完了後には、移行元と移行先のデータが完全に一致しているかを確認する「データ整合性チェック」が不可欠です。ファイル数やフォルダ数、総容量などを比較し、データの欠損や不一致がないことを厳密に検証します。

注意点2:業務影響を最小化するダウンタイム対策

データ移行中は、移行対象のファイルへのアクセスができなくなる時間、すなわち「ダウンタイム」が発生する可能性があります。
このダウンタイムが長時間に及ぶと、通常の業務が停止し、ビジネスに大きな損害を与える恐れがあります。

ダウンタイムを最小限に抑えるためには、業務時間外である夜間や休日に移行作業をスケジュールすることが基本です。さらに、データ移行ツールが持つ差分同期機能を活用すれば、初回に全体を移行した後、変更があったファイルだけを追加で同期できるため、切り替え直前のダウンタイムを数分程度に短縮することも可能です。

注意点3:情報漏洩を防ぐセキュリティ対策

データを社外のクラウド環境へ移動させる際は、セキュリティ対策に万全を期す必要があります。まず、データの転送経路は必ず暗号化された通信(SSL/TLSなど)を使用し、第三者による盗聴を防ぎます。

また、移行先のクラウドストレージサービスが、データの暗号化保管や、詳細なアクセス権限設定、二要素認証といったセキュリティ機能を備えているかを確認することも重要です。
移行作業に関わる担当者も最小限に絞り、アクセス権限を適切に管理することで、内部からの情報漏洩リスクを低減します。

注意点4:想定外の出費を避けるコスト管理

クラウドストレージは初期投資を抑えられる一方で、データ転送料金という特有のコストが発生することがあります。特に、既存のクラウドサービスから別のサービスへ移行する場合、データのダウンロード(エグレス)に対して高額な料金が課されるケースがあるため注意が必要です。

移行計画の段階で、移行元サービスの料金体系を十分に確認し、データ転送にかかる費用を試算しておくことが重要です。また、移行ツールのライセンス費用や、専門の移行サービスを依頼する場合はその委託費用も予算に含めておく必要があります。

注意点主なリスク対策
データ整合性データ損失、ファイル破損事前の完全バックアップ取得、移行後のデータ検証
ダウンタイム業務停止によるビジネス機会の損失夜間・休日の作業、差分同期機能の活用
セキュリティデータ漏洩、不正アクセス通信経路の暗号化、高機能なサービスの選定
コストデータ転送料金による想定外の出費事前の料金体系確認とコスト試算

まとめ

オンプレのファイルサーバーやNASからのクラウドストレージサービスへのデータ移行における手順と注意点を説明させていただきましたが、そもそも既存環境の棚卸などを行う手段がない、あってもそれらを実施する時間がないなどの状況もあるかと思います。

Fileforceでは、棚卸やデータ移行など一連の作業に必要なツールを提供しております。また、ツールのご提供だけでなくデータ移行のご支援をさせて頂くことも可能ですので、オンプレのファイルサーバー・NASをクラウドに移行したいが、データ移行がネックに感じておられる場合はぜひFileforceにご相談ください。

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