【2023年最新】クラウドストレージサービス比較16選
- 公開日:
- 更新日:
- 2023/12/08

目次
ファイルの一元管理で業務効率を高められるクラウドストレージの利用が拡大中です。最適なサービスを導入するためのポイントと、おすすめの法人向けクラウドストレージを紹介します。全社導入に向け、サービスを探している方は参考にしてください。
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クラウドストレージの基本
クラウドストレージとは、インターネット上のクラウド環境でファイルを保存・転送できるサービスです。ファイルの同期もリアルタイムで行われるため、複数人と同じファイルを共有できるので、企業の業務管理に活用できます。
「インターネット上でデータ保管できる
インターネット上でデータの保管・共有ができるのがクラウドストレージの特徴です。自社でファイル保管用のハードディスクやファイルサーバーを用意する必要はなく、インターネット環境さえあれば業務に必要なデータの保存やバックアップを取れます。
データのやり取りにUSBメモリなどの記録媒体を使ったり、メール添付によるファイル送信をしたりする必要がなくなるため、業務効率の向上のために導入する企業が増えています。
「オンラインストレージとも呼ばれる
クラウドストレージはオンラインストレージやファイルホスティングとも呼ばれることも多いです。インターネット回線を利用して遠隔地にあるサービスを利用する形態をクラウド・コンピューティングといい、利用できるサービスの総称がクラウドサービスです。
クラウドサービスは提供される型によって「IaaS」「PaaS」「SaaS」に分類され、クラウドストレージサービスは「SaaS」に該当します。
「IaaS」「PaaS」「SaaS」とは?
「IaaS」「PaaS」「SaaS」の違いは次の通りです。
- IaaS(Infrastructure as a Service):ハードウェアの機能をネットワーク経由で利用してシステムを開発できるサービス
- PaaS(Platform as a Service):プログラムの開発のプラットフォームをネットワーク経由で利用できるサービス
- SaaS(Software as a Service):ソフトウェア機能をネットワーク経由で利用できるサービス
クラウドストレージサービスは、インターネットを通じてファイルの保存・共有場所が提供されるサービスなのでSaaSに分類されます。「クラウド」とSaaSはほぼ同じ意味で使われることが多いです。
クラウドストレージを導入するメリット
では、クラウドストレージを導入する具体的なメリットをみてみましょう。
- データの拡散を防ぎ一元管理できる
- 社内間のファイル共有が簡単にできる
- アクセスする場所を問わない
- バックアップも容易
それぞれ説明していきます。
データの拡散を防ぎ一元管理できる
クラウドストレージを導入することで、複数の企業拠点にバラバラに存在していたデータを一元管理できるようになります。
各拠点で独自にデータ運用をしている場合、業務に必要なデータが他の拠点にあれば、わざわざデータを送ってもらわなければいけません。データ量が膨大になれば、データの送受信だけで無駄な時間が掛かってしまうことになるでしょう。
そこでクラウドストレージを利用することにより、各所に散在していたデータをクラウド環境でまとめて管理・運用できるようになるため、必要なデータの拡散を防ぎつつ、効率的な業務運営を実現できます。
社内間のファイル共有が簡単にできる
これまでは、メールやUSBを利用してファイルを共有するのが一般的でした。この方法では、手元のファイルを編集・更新するたびにファイルを送り直さなければならず、どれが最新のデータなのか分からなくなったり、同時に作業が行えなかったりといったネックに頭を抱えていた人も多いのではないでしょうか。
しかし、クラウド上でファイルを管理するクラウドストレージであれば、必要なときにすぐに最新情報にアクセスでき、同時に複数人で共有・編集が可能です。アクセス権限の範囲も細かく設定できるため、安全性を保ちつつ、作業の効率化が図れます。
適切なセキュリティ対策を打てば、外部関係者とのデータ共有や同時編集も実現します。
アクセスする場所を問わない
クラウド上に必要なデータが存在するようになるため、社内のパソコンからはもちろん、出先からスマートフォンやタブレット端末を使ってストレージにアクセスできるようになります。
インターネット回線さえつながっていればアクセスする場所を問わないため、社員が業務に必要な資料を必要なタイミングで閲覧・編集できるようになり、業務効率が向上するでしょう。
また、ここ数年で導入企業が増加しているテレワークでは、会社の機密情報を社外で取り扱う必要が出てきます。USBメモリーなどの記録媒体での情報管理は盗難や紛失の可能性があるため、クラウドストレージを利用することで、重要な情報が社外に流出するリスクを軽減できます。
バックアップも容易
法人向けのクラウドストレージサービスは、ほとんどが自動バックアップ機能を有しており、ストレージ内にデータを保存したり、編集を加えたりした時点でバックアップを取ってくれます。そのため、インターネット回線やサーバーに障害が発生した場合でも、データを紛失してしまうリスクを軽減できます。
社内のファイルサーバーでデータ管理をしていた場合、災害やサーバーの不具合によって大切なデータが損失してしまう可能性がありますが、クラウド環境にデータのバックアップを取っておけば、万が一の際に貴重な企業データを守ることができるわけです。
クラウドストレージのデメリット
このように、多くのメリットがあるクラウドストレージですが、次のようなデメリットもあります。
- セキュリティリスクに懸念
- 細かな設定ができない
以下で詳しく説明します。
セキュリティリスクに懸念
クラウドストレージはクラウド環境にデータを保存するため、不正アクセスによる情報漏えいのリスクがあります。当然、法人向けのストレージサービスはセキュリティがしっかりしているため、ストレージ内にあるデータが不正アクセスによって流出してしまう可能性は低いですが、リスクはゼロではありません。
えて、ファイルの閲覧権限の設定ミスや共有ミスによって、不特定多数に企業の機密データが漏れてしまう可能性もあります。運用上のルールを定めるとともに、機密性の高い情報は容易に閲覧できないように設定しておきましょう。
細かな設定ができない
導入後は細かなカスタマイズや設定の変更ができない点も、クラウドストレージサービスのデメリットです。
元からサービスに付随しているオプション機能は追加・変更が可能なケースはありますが、ストレージ容量を増やしたり、アップロードできるデータ量を増加させたりといった変更はできないことが多いです。利用するサービス自体を変える必要があるでしょう。
そのため、あらかじめ利用目的と必要なデータ容量や機能を明らかにしておき、余裕を持って運用できるサービスを選択することが大事です。
クラウドストレージを比較する際のポイントと注意点
実際にクラウドストレージを選ぶ際のポイントを解説します。企業によって重視すべきところは変わってきますが、次の点は必ずチェックするようにしてください。
- 必要なデータ容量があるか
- データの保存期間は十分か
- 試用期間や無料のプランがあるか
- 料金プランが自社に適切か
- サポート体制の充実度合い
- 二段階認証などセキュリティ対策はあるか
- 個人向けか法人向けか
詳しく解説していきます
必要なデータ容量があるか 当然の話ではありますが、利用できるデータ容量は必ず確認しておきましょう。現時点で必要な容量はもちろん、将来的に保存するデータが増えることを見越して、余裕を持って利用できるサービスを選択することが大事です。
また、1回当たりのデータのアップロード・ダウンロード容量も十分な余裕のあるものを選びましょう。サービスによっては、動画などデータ容量の多いコンテンツのアップロードが難しいケースもあります。通信可能な最大容量の確認も忘れないようにしてください。
データの保存期間は十分か
クラウドストレージでデータを保存可能な期間は、サービスによってさまざまです。アカウントがある限り保存されるサービスもあれば、一定期間利用が確認できないアカウントのデータは自動的に削除するものもあります。
特に無料のクラウドストレージでは、データの保存期間が設定されていることがほとんどです。一定期間(多くは半年から1年ほど)ログインしなければ、データもしくはアカウント自体を削除するところもあります。
長く使用・保管したいものを取り扱う際には、有料プランへの切り替えも視野に入れて検討が必要でしょう。また、削除済みデータの復元可能期間もサービスによって差があるため、併せて確認するようにしてください。
試用期間や無料のプランがあるか
クラウドストレージサービスには、一定期間無料で試用できるものや無料のプランを利用できるサービスもあります。お試しで導入して使い勝手を確認してから、本格的に導入するのもおすすめです。
サービスによっては、データ容量が少なめの個人用プランが無料で利用できる場合もあります。部署ごとに導入して有用性を確認した後、法人向けのプランにアップグレードする方法も有効でしょう。任意のタイミングでプランを切り替えられるサービスが多いので、積極的に活用してください。
料金プランが自社に適切か
導入・運用コストに見合った効果が得られるかも重要なチェックポイントです。クラウドストレージサービスはユーザー数に応じて月々の費用が変わってくるものが多いため、たった数百円の料金差でも、大勢の社員が使うことになれば月々の支払額に大きな差が出る可能性があります。
中には一定額の支払いでユーザー数が無制限になるサービスもあるので、それぞれのサービスを自社に導入した際の費用を試算し、もっともコストパフォーマンスが大きいものを選択するようにしましょう。
サポート体制の充実度合い
問題が発生した際にベンダーから十分なサポートが受けられるかどうかも、選択基準の一つです。特に海外のベンダーの場合、日本語サポートの有無によって問題がスムーズに解決できるか決まってしまう可能性があります。
他のユーザーの評判などを確認しながら、ベンダーのサポート体制のレベルを総合的に判断することが重要です。
二段階認証などセキュリティ対策はあるか
近年、セキュリティや情報保護への意識は年々高まりをみせています。それにともない、現在はSSLによる通信の暗号化やウイルスチェックなどについてほとんどのサービスが対応するところとなってきていますが、セキュリティレベルに対する考え方はそれぞれです。
オンラインストレージのセキュリティは、サービス提供事業者に大きく依存するという特徴があるため、特に業務で利用するオンラインストレージを選ぶ際には、要チェック項目です。
二要素認証は、法人のオンラインストレージ利用では最低限施したいセキュリティ対策でしょう。万が一、IDやパスワードといったアカウント情報が漏えいしてしまったとしても、ユーザーアカウントへの不正アクセスは防げます。
個人向けか法人向けか
クラウドストレージサービスは、主に低コストで導入しやすい個人向けと、コストはかかるものの多機能な法人向けの2種類に大別されます。両者は、容量やセキュリティ機能、コストといった面で違いがあり、自社にマッチするものを選びたいところです。
クラウドストレージのメリットを最大限に享受するためには、自社の用途目的を的確に把握したうえで、ニーズに沿ったオンラインストレージを選ぶ必要があります。
個人向けでは、複数のデバイスからデータ共有が可能で無料のものがおすすめです。法人向けであれば、多少のコストはかかったとしても、データの保存容量や期間が長く、セキュリティ機能の高いものを選択するとよいでしょう。
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知名度が抜群の2大クラウドストレージ
では、法人向けのクラウドストレージサービスを紹介していきます。まずは日本でも多くの企業が導入している2大ストレージサービスからです。
MSアプリとスムーズ連携 「OneDrive for Business」
「OneDrive for Business」はMicrosoftが提供しているクラウドストレージサービスです。Office365との連携がスムーズで誰とでもデータを共有できるので、テキストデータや表計算データ、などの共同作業に適しています。
データ同期により自動バックアップが取られるので、データを紛失してしまった場合にも、すぐに復旧できます。当然、ストレージのみの利用も可能で、月額540円から利用できるのも魅力です。
※本記事に記載されている会社名、サービス名、商品名は、各社の商標または登録商標です。
Google Workspaceに含まれる「Googleドライブ」
「Google ドライブ」はGoogleが提供しているクラウドストレージサービスで、アカウントを作成するだけですぐにクラウドストレージを使えるのが特徴です。
ファイルの保存だけでなく、Googleのドキュメントやスプレッドシート、スライドなどと連携が可能で、チームでファイルの共有や編集作業をするのに適しています。まずは無料の個人プランを試してみて、必要に応じて企業の共用ストレージ用にアップグレードするとよいでしょう。
※本記事に記載されている会社名、サービス名、商品名は、各社の商標または登録商標です。