クラウドストレージの比較に重要な確認ポイントと最適解とは?

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クラウドストレージの比較に重要な確認ポイントと最適解とは?

公開日:
2022/02/18
最終更新日:
2023/04/12
目次

クラウドストレージの料金は、導入される企業にとって最も議論検討される項目の一つでしょう。

個人のファイル保管先やバックアップ先としてならば、「より安く・より多くのデータを保管したい」というシンプルなニーズに応えるサービスを利用されるケースが多いです。

ただ法人の場合は、導入目的や自社の業務やセキュリティポリシーと照らした際のコストパフォーマンスはもちろんのこと、「社内ファイルサーバー」としての全面的なリプレースによる社内運用負荷軽減等を目的としている場合は、料金以外の観点でも比較が必要です。

この記事では、クラウドストレージの機能や運用面を含めたコストパフォーマンス(費用対効果)が高いサービスを選ぶための評価ポイントに注目して解説していきます。

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クラウドストレージとは?

クラウドストレージは、インターネットを介して利用するファイルやデータの保管領域を指します。オンラインストレージと呼ばれることもあり、基本的な機能として「ファイル保管」、「自動バックアップ」、「ファイル共有」等の機能を有するクラウドサービスです。

この記事では、オンラインストレージについても「クラウドストレージ」に表現を統一して説明を進めます。

クラウドストレージの料金体系や相場は?

クラウドストレージの料金体系

クラウドストレージの料金体系は「➀ユーザー課金」と「➁ストレージ容量課金」の2パターンが一般的です。

➀ユーザー課金1ID(ユーザー)毎に利用料金を請求
➁ストレージ容量課金利用するストレージ容量に応じた利用料金を請求

クラウドストレージの料金比較

クラウドストレージサービスで一般的に公開されている料金表より、大手ベンダー4社と国内クラウドストレージ専業ベンダーのファイルフォースのサービスをサンプル条件に基づき価格比較をしてみましょう。

条件利用人数:100名(法人)
ストレージ容量:3TB(3,000GB)以上
ベンダー名料金(月額または年額の月相当金額のいずれか安い方)ユーザーあたりの月額相当(消費税10%込み)料金体系ストレージ容量算出プラン
box171,000円1,710円ユーザー課金無制限Business
Dropbox Business137,500円1,375円ユーザー課金500TB(1ユーザーあたり5TB)Business・Standard
OneDrive59,400円594円ユーザー課金100TB(1ユーザーあたり1TB)一般法人向け・OneDrive for Business (Plan 1)
Google Workspace74,800円748円ユーザー課金3TB(1ユーザーあたり30GB)Business Starter
Fileforce99,000円990円容量課金
(ID数無制)
3TBUnlimited-3

※2022/2/9時点の各社公開情報に基づき10%の消費税込み価格で記載しています。

上記のように比較をすると大手外資ベンダーはいずれもユーザー課金となっており、ここで比較したFileforceは容量課金となっています。

1ユーザーあたりで換算すると毎月約600円~2000円とばらつきがあります。ただしFileforceのUnlimitedプランは容量課金のため、サンプル条件の3TBのストレージを仮に200人で利用してもよく、その場合は1IDあたり450円(税別)で利用可能となります。

各社のサービスの位置づけが異なることや仕様差異もあることから、利用用途・業務との親和性や自社のセキュリティポリシーに照らして検討をされることになるでしょう。

クラウドストレージサービス各社のサービス特徴

クラウドストレージサービスの料金に続いて、サービスの特徴を見てみましょう。

box

ビジネス用途として高いセキュリティを誇り、ストレージ容量を気にする事なく利用できるとしてグローバルで評価されているツールです。BtoB市場に向けてローンチされたサービスであり、法人がビジネスで利用するために必要な機能を兼ね備えているという一定の評価はされています。

  • 概要:
    • アメリカのBox社が提供するクラウドストレージサービス
    • 世界で97,000社以上に利用されておりBtoB市場で国際的なシェアを誇る
  • 特徴:
    • 多数の国際的なコンプライアンス、規格をクリアした高度なセキュリティ
    • 7段階のアクセス権限レベル
    • Businessプラン以上は容量無制限

Dropbox business

個人利用からエンタープライズ用途まで、幅広いビジネスにリーチするクラウドストレージとして評価されているソリューションです。設定できるアクセス権は、「所有者」「編集者(編集可能)」「閲覧者(閲覧可能)」の3種類となっています。

  • 概要:
    • アメリカのDropbox社が提供するクラウドストレージサービス
    • コンシューマー向けサービスから展開し、コラボレーションツールの草分け的存在
  • 特徴:
    • ファイル共有や共同作業などに特化し、組織間のコラボレーション機能が充実
    • アップロードできるファイルサイズ容量は無制限
    • 安定した操作速度とセキュリティ

OneDrive

言わずとしれたMicrosoftのサービスです。

Office製品で作成したドキュメント等をOneDriveにシームレスに保存、編集が可能です。OneDrive単体の利用も可能ですが、業務のクラウド化を目的としたOffice365 導入時に活用を検討する企業も多いソリューションです。

  • 概要:
    • アメリカのMicrosoft社が提供するクラウドストレージサービス
    • Microsoft365(旧Office365)の一サービスとして利用できるエディションと、OneDrive単体のエディションが提供されている
  • 特徴:
    • Microsoft 365のサービスとしてワンストップで利用が可能
    • Business エディションではストレージ容量無制限のプランも提供されている
    • データの保管場所としては日本リージョン(データセンター)で提供されている

Googleドライブ(Google Workplace)

Googleの提供する様々なビジネスツールをより効率的・効果的に使いこなすべくストレージ機能を兼ね備えているGoogle Workspace。Microsoft社のOffice製品とも高い互換性を有するツールです。

  • 概要:
    • アメリカのGoogle社が提供するクラウドストレージサービス
    • Google Workspace(旧G suite)の一サービスとして提供されている
  • 特徴:
    • Google Workspaceとして提供されるメール、カレンダー、WEB会議システムやドキュメント作成などのツールもワンストップで利用が可
    • Business エディションではストレージ容量無制限のプランも提供されている
    • クラウドネイティブなGoogle社のソリューションならではの強固なセキュリティ

Fileforce

日本企業であるファイルフォースが『法人向けクラウドファイルサーバー』として国内企画・開発・サービス提供まで一貫して国産にこだわり提供するクラウドストレージサービスです。ID数無制限プランに加え、必要なID数、容量決めるプランも用意されていますので、用途や組織に合わせて選択できます。

  • 概要:
    • ファイルフォース株式会社が提供するクラウドストレージサービス
    • クラウドストレージ専業ベンダーが「国産」にこだわり開発販売運用
  • 特徴:
    • 企画・開発・運用まで一貫して国内で完結しサービス提供
    • WindowsエクスプローラとWEBアプリケーション2つの方法でファイルにアクセス、ファイル共有が可能
    • オンプレミス同様の軽快な操作性が好評
    • ID数無制限プランもあり、ストレージ容量はユーザー間で共有

クラウドストレージの各サービスに共通する特徴と比較時の重要ポイント

クラウドストレージ各サービスについて、料金以外の特徴を紹介してきました。

外資系企業のサービスで共通している点は、課金体系がユーザー単位というほかに、個人用途としてサービス開始し法人向けに急速展開してきたDropboxと、法人利用を前提にサービス拡大をしているBOX社、ドキュメントアプリ群/ワークスペースの一機能としてのOneDriveやGoogleドライブ。

いずれも法人向けのサービスでセキュアな環境を提供していますが、使い方の特長としては、個人のプロダクティビティを高めたり、社内外との特定メンバーとの共有グループを各社員が作成して共有するイメージが強いサービスです。

外資系著名サービスに加え、Fileforceも比較としてご紹介しましたが、クラウドストレージはファイルフォースをはじめとして国産サービスもたくさんのベンダーが様々なサービスを提供しています。料金や主要機能以外にもどういった点に重きを置きクラウドストレージを活用すべきか、自社のクラウドストレージ導入の目的を明確にしたうえでベンチマークを設けて進めていきましょう。

例えば、料金と機能を考えた場合に、日本では全社・全組織でのファイル管理・共有をファイルサーバーやNASで行っているケースが多く、クラウドストレージ導入により全体の費用がどうなるかも考えておく必要があります。つまり、せっかくクラウドストレージを導入しても従来のオンプレミスのファイルサーバーを依然利用し続ける場合には、ファイル管理にかかる費用がこれまで以上にかかるということを意味します。

「社内ファイルサーバー」としての全面的なリプレースによる社内運用負荷軽減等を目的としている場合は、個人利用前提での利便性の良さに加え、ファイルサーバとして運用する観点での柔軟なアクセス権限が付与できるか、フォルダ構成がどうなるか、わかりやすいアクセス方法等も考慮に入れて比較し、オンプレミスのファイルサーバーから完全移行できるサービスかどうかを確認する必要があるでしょう。

次に、一般的にクラウドストレージを導入する際に、どのようなメリットがあるかを次で解説していきます。

クラウドストレージの導入メリット5選

1.コンピューティングリソース共有によるコスト効率化

クラウドストレージはユーザーが特定の物理環境を保有することなく、インターネットを介してサービスを利用可能なため、ハードウェア・ソフトウェアやセキュリティ機器を調達することなく、その機能だけを早急に利用開始することが可能です。自社固有の物理環境への投資が不要になるだけではなく運用リソースも共有することとなるため、自社のコア業務へ効率的なリソース配分が可能となります。

2.ファイルの一元管理による業務効率化と生産性向上

物理的なファイルサーバーやNASを導入し運用する場合、中身が同じドキュメントファイルやデータが点在するケースも発生し得ます。データやドキュメントが一元管理しやすくなることでファイルを探すためにかかる時間を短縮でき業務効率性と生産性向上につながるだけでなく、無作為なストレージ容量のひっ迫を防げます。

3. 大容量ファイルもスマートでセキュアに共有可能

クラウドストレージであれば、従来のメール添付では困難だった社外とのファイル共有が非常に効率的に行えます。大容量のファイルであっても、インターネットに接続されているデバイス(パソコンやスマートフォン、タブレット等)から共有リンク(URL)よりダウンロードすることで、場所や組織、人数にとらわれないファイルアクセスが可能となります。

また、この方法であれば、昨今セキュリティ上懸念されている通称PPAPと呼ばれる運用も回避でき、安全なファイル共有が可能となります。

「PPAP問題」についてはこちらの記事でも詳しく紹介をしています。

4.時間や場所を問わずスムーズなファイルアクセスが可能

社内で運用するオンプレミス環境のファイルサーバーは社内ネットワークを介してアクセスする必要があることから、事務所にいる時間帯のみにアクセスが制限されていたはずです。

クラウドストレージであればインターネットに接続できさえすれば、業務場所や時間を問わずファイルにアクセス可能となり、テレワークや客先からのファイル閲覧、編集や、デスクレスワーカーといった勤務形態等、幅広いデータの活用が可能となります。

5. 運用保守、バックアップやBCP対策もベンダーにお任せ。自社のDX業務に注力も。

クラウドストレージの強みとして、基本的にどのベンダーのサービスも冗長構成となっていることが挙げられます。機密性の高い情報も含め、企業の様々なデータを保管・保存するストレージ機能としてバックアップが自動化されていることは絶対条件とも言えます。

自社でオンプレミス環境のファイルサーバーを保有する場合は、ストレージ機器ならびにネットワークや電源設備等の冗長化も考慮しながらの運用となりますが、クラウドストレージの活用においてはそういった煩わしさはすべてベンダーに任せることが可能となります。自社の貴重なITリソースを業務のDXに振り向けるなど、プロアクティブな活動に専念する環境が実現します。

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クラウドストレージの料金以外に法人利用時に気を付けたいポイント

法人利用はなんといっても「セキュリティ」、加えて「運用のしやすさ」にも注目!

クラウドストレージに限らず、サービス料金は比較検討の際に最も明確でわかり易い指標です。ただ、実運用での扱いやすさや、ユーザーが操作する際に迷わない運用効率の高いサービスでなければ最終的に定着化せず、シャドーITと呼ばれるような個別のストレージツールの利用を助長することも考えられ、最終的なコスト増につながるケースも少なくありません。

そのため、自社の運用実態を把握したうえで必要な機能やセキュリティレベルに応じ、単純なサービス料金だけではなく運用の観点でもベンチマークをする事が求められます。金額が仮に横並びでも、得られる機能やオプションがより多ければコストパフォーマンスが高いサービスと言えますが、具体的にどのような比較項目を検討すべきか、解説していきます。

クラウドストレージのセキュリティ

クラウドストレージのようなクラウドサービスは、高セキュアな環境で提供されるアプリケーションであることは必須の条件です。セキュリティソリューションベンダーのトレンドマイクロ社の2020年度の調査によると、国内法人組織のセキュリティインシデント発生率は約8割となっており企業の大半において大小さまざまなインシデントが発生しているとされます。インシデント発生に伴う被害額は数十万円から数億円以上に上るものまで様々ですが、これらも「コスト」と捉えることができるでしょう。

災害対策や可用性の観点でも、サービスのインフラ(物理マシンやネットワーク)がどういったベンダーから提供されているかを確認することはもちろんのこと、クラウドストレージの利用時にセキュリティリスクが最小化される機能や仕様になっていること、カントリーリスクにも配慮されていることも重要なポイントとなります。

カントリーリスクについてはこちらの記事で詳細に紹介しています。

クラウドストレージの多機能性

活用の用途が幅広いサービスを選定することで、多様な業務を広くカバーでき二重三重のキャッシュアウトを回避し無駄なく運用できるだけでなく、管理者とユーザー双方にとってもシステムを跨ぐ手間が無く効率が良いと言えます。

クラウドストレージとしてだけでなく、ファイル共有、操作ログ管理、アクセス権管理、情報漏洩対策、テレワークソリューション、社外のメンバーを含めたドキュメント管理と共有のツールとして等、サービスによって有する機能や特徴は様々です。それぞれの機能に特化したサービスをすでに利用されている場合は、可能な限り重複が無いようにリプレースや契約更新のタイミングでは全社のシステム構成を見直すことをおすすめします。

クラウドストレージの料金だけでは計れない「見えないコスト=運用負荷」

システム更改やリプレースに際し過渡期においては特に、複数のクラウドストレージやオンプレミス環境を管理している企業もあることでしょう。この際の管理業務は二重となります。

また利用方法のレクチャやマニュアルの整備、システムを使いこなすまでの時間や作業負荷も「コスト」ととらえると、サービス料金では計れない「見えないコスト」に目を向ける必要があり、管理者・ユーザー双方の学習コストを最小限にするクラウドストレージかどうかという観点も検討の際には重要です。

クラウドストレージ活用で今こそファイルサーバーの自社運用を見直すチャンス

ワークスタイル多様化の時代で運用コストは増えていませんか?

従来、社外でファイルサーバーにアクセスする必要があるメンバーに限定し利用を許可してきたクラウドストレージサービスも、ワークスタイルの多様化や感染症対策として全社的な利用を余儀なくされる昨今。

また、クラウドストレージサービスを導入するにあたり運用を見直すことでコストを最適化できると認識しているものの、環境整備が喫緊の課題であることから過渡期はオンプレミス環境とクラウド環境のハイブリット運用となってしまい、結果的に管理側の負担となるケースは珍しくありません。
オンプレミスとクラウドストレージの料金シミュレーションイメージ

運用の大幅変更や使いこなせないシステムの導入は結果的にコスト増

ワークスタイルの多様化を理由に、DX時代に貴重なITリソースを汎用的なインフラの運用に充てざるを得ない事態は避けたいものです。汎用的な運用業務こそ自社から手放し、セキュリティ面でも機能充実面でも信頼できるクラウドストレージサービスで代替することを強くおすすめします。

コストパフォーマンスの高いクラウドストレージであれば、オンプレミスのファイルサーバーとしてだけではなく、部門や拠点毎に点在するNASをクラウド環境で統合することも可能です。何よりも、クラウドサービスのメリット最大化のために、運用の最適化、ひいてはコスト削減が可能なサービスはどのようなものか、次でご紹介します。

クラウドストレージサービスなら料金も機能も満足のFileforce

クラウドストレージサービスとして料金含めてクラウドのメリットを最大化するサービスなら、上記の料金比較でもご紹介したFileforceがおすすめです。

Fileforceは日本企業の業務に寄り添い設計開発された国産クラウドストレージサービスです。オンプレミスのファイルサーバー運用をそのままオンラインストレージとして継承できるため、複雑な二重管理を避け、ストレージ機能を完全にクラウドへ移行することが可能です。
またユーザー数無制限プランが用意されており、高セキュアで動作も軽快なクラウドストレージを最高のコストパフォーマンスでご利用いただけます。

是非以下の記事も参考にしていただきながら、トライアルで実際の使用感を体感してみてください。

導入するソリューションをベンチマークする際の比較検討項目としてはこちらの記事も参考にしていただけます。

まとめ

クラウドストレージの比較検討するにあたり代表的なサービスを例に各サービスの料金や特徴をご紹介したうえで、さらに何を「コスト」ととらえ導入検討を進めるべきかについてお伝えをさせて頂きました。法人ならではの料金以外の検討ポイントも考慮いただき、無駄のないスマートなクラウドストレージサービス選定の参考になれば幸いです。

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