ファイル共有のシステムとは?企業におすすめの方法を用途別に紹介

公開日:
2021.11.04
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最終更新日:
2021.11.11

ファイル共有のシステムといえば、従来のビジネスシーンで利用されてきたオンプレミスのファイルサーバや社内のネットワークにつながったNASなどのシステムに加え、近年では、スマートデバイスやテレワークの普及に伴い、外出先や自宅からの利用を目的としたオンラインサービスなど、導入パターンには複数の選択肢があります。それぞれの運用方法やセキュリティの仕組みが異なるため、まずは代表的なファイル共有のシステム概要を理解した上で、その上で安全な運用に必要なセキュリティ対策についても解説します。

ファイル共有のシステムとは

ファイルを持っている人

効果的なファイル共有システムを導入するために、まずはシステムの概要を確認しておきましょう。ファイル共有システムを利用すると、どのような機能が使えるのでしょうか?

ファイル共有のシステム利用用途

多くの企業ではWordファイルやExcelファイル等のOfficeドキュメントを複数人で共有し、業務を進めています。複数のメンバーと一つのファイルを参照したり、遠隔で共有したりするためのシステムとして、ファイル共有のシステムが活用されています。一方、社外の顧客や取引先とは、メールにファイルを添付することで情報共有するという方法が一般的でした。

しかしながら最近では、脱PPAPとも呼ばれる、暗号化したZipファイルをメールに添付し、パスワードと別送する方式をやめる動きが進むなどの背景があり、クラウドストレージを活用し、インターネット上にファイルをアップロード・ダウンロードすることで、ファイル共有をする企業も多くなっています。

ファイル共有をオンラインで行うクラウドストレージの活用も広まっている

ファイル共有のシステムをオンラインで行うのは個々人だけではなく、企業としてもそういったシステムを利用するケースが増えています。
ファイル共有をオンラインで行う方法としては、クラウドストレージにファイルをアップロードし、ファイルのダウンロードURLを生成してメールで送信するサービスの他、オンライン上のワークスペースへアクセスしてファイルを閲覧、編集、保存をする方法もあります。いずれもメール添付では難しい大容量ファイルの共有も可能で、使い方次第では社外の関係者や離れた拠点の社員やテレワークのメンバーなどとも安全なファイル共有が可能となります。

そういった新しいシステムや従来のシステム含め、それぞれの概要を理解した上で自社の業務や組織に合うシステム導入を検討しましょう。

ファイル共有のシステムパターン4つ

ファイル共有システム

特定の人しか扱えなかったファイルを大勢で共有するシステムは、システムの方式ごとに特徴や導入方法が異なります。ここでは4つのパターンをご紹介します。

ファイル共有のシステム1:オンプレミスのファイルサーバ

まず挙げられるのは、ファイルサーバをオンプレミスで構築する方法です。社内ネットワーク内に設置し、ファイルを1カ所へ集約し共有する方法です。この場合、共有できるのは社内ネットワークでつながっている範囲に限られます。

社内ネットワーク全体でファイル共有が可能なシステムとして構築することもできますし、部門単位に共有するシステムとして構築することも可能です。オンプレミスでファイル共有のシステムを自社内に設置するため、細かな設定や管理が可能です。

他にもユーザへアクセス権を付与したり、社内規定に合うセキュリティ施策を適用したり、自社に合わせて自由にシステムを作り上げていけます。ただし導入費用や保管、運用費用などコスト面の負担は大きくなります。

ファイル共有のシステム2:NASシステムを導入

NASは「Network Attached Storage(ネットワーク・アタッチド・ストレージ)」というストレージの専用機器で、小さな箱型をしていることが一般的です。NASを社内ネットワークに接続し、ファイル共有が可能です。

単体でファイル共有できるNASは、利用してもパソコンの処理に影響しませんが、オンプレミスのファイルサーバと同様に社内ネットワーク上に設置するための設定が必要となります。

また、製品によっては、ユーザ管理機能や暗号化を実施できる高機能のNASもあります。ただし、ファイルサーバほどの拡張性は無く、容量が不足した際はハードディスクの増設が必要です。万が一の故障に備えてバックアップ方法の検討も必要となります。オフィス内でも鍵付きで空調が整えられる場所など、故障を防止し、盗難や紛失、火災や雨漏りなどの影響がない設置場所を確保する必要があります。

ファイル共有のシステム3:パソコンの機能を利用

ファイル共有はパソコンの機能設定で利用することも可能です。余剰のパソコンを利用して社内ネットワークに接続すれば、低コストでファイル共有ができます。

ただしパソコンを利用したファイル共有のシステムでは、ファイルサーバのように1カ所に集約できません。ファイル共有に手間が掛かるため、ユーザ数が多い場合には使いにくいでしょう。

またセキュリティ面の弱さや大規模データの管理に向いていない点においても、ごく少人数でのファイル共有に向いているシステムといえます。

ファイル共有のシステム4:クラウドストレージサービスを利用

インターネット上のストレージサービスにファイルを保存したり共有したりできる、クラウドストレージサービスを利用して、ファイル共有をする方法もあります。ファイルサーバやNAS、パソコンを使った方法と大きく異なるのは、物理的に機器を用意する必要がなく、さらにはベンダーが提供するサービスを月額で利用するため、基本的にはインターネット環境、パソコン等の端末、およびログイン情報があれば利用が可能です。新規に物理機器を購入する必要がなく、初期費用を最小化できる方法の一つです。

また、クラウドストレージサービスであれば、導入時のシステム構築や運用保守は全てベンダーが行います。運用保守の担当者をアサインする必要がなくなるため、社内の限られた人的リソースをより効率的に分配可能である点も特徴です。

<参考>こちらの記事で、NASとクラウドストレージについて具体的な違いを解説しています。

ファイル共有のシステムにはクラウドストレージサービスがおすすめ

パソコンでファイル共有をする人

ファイル共有のシステムを4パターンご紹介しましたが、中でも導入のしやすさと使い勝手のよさでおすすめなのが、SaaSのクラウドストレージサービスの活用です。

ファイル共有のシステムとしてクラウドストレージサービスをおすすめする理由

ファイル共有システム

ユーザはいつでもどこでも誰とでもファイル共有が可能

クラウドストレージサービスを活用すると、場所に制限されることなくファイル共有が可能です。
もし拠点ごとに物理機器でファイル管理をしている場合、ファイル内容が重複したり他部署との情報連携が非効率であったりするだけでなく、運用リソースをそれぞれの拠点で確保する必要がある等、デメリットは少なくありません。クラウドストレージサービスを導入すれば、業務を行う上で発生するそれらの非効率性を排除し、よりスムーズな業務が実現するでしょう。

業務拠点が複数あってもファイルストレージを一括管理できる

管理面でもクラウドストレージサービスは非常に多くの導入メリットがあります。その一つは、拠点を複数持っている企業の場合にも、全社のシステムの一括管理が実現するという点です。拠点ごとの個別管理が不要になるだけでなく、管理者自身はいつでもどこでも管理業務を行うことが可能となります。管理者が拠点事情に合わせて管理する必要がなくなる点は、データ統制面でも有効といえます。

ファイル共有のシステムとして企業がクラウドストレージサービスを利用する際の注意点3つ

パソコン画面を見ている男性

ファイル共有のシステムを企業がクラウドサービスにする場合は、いくつかの注意点を意識することで、導入後は業務をスムーズに進めやすくなるでしょう。

ファイル共有の機能が自社の業務にマッチしているか

プロジェクトや打ち合わせに際して、複数人が同じデータを同時に閲覧したり編集したりするシーンは少なくありません。ファイル共有のシステムによっては排他制御の機能があり、複数人が同時にファイル編集・保存をしようとした際に、自動的に別名で保存される機能があるサービスや同時に編集できる機能があるサービスも増えているようです。ファイル共有の際に、編集の権限を複数人に付与して利用するケースが多い場合は注意してサービス仕様を確認するようにしましょう。

ファイル共有の柔軟性と管理・ガバナンスの効かせやすさのバランス

ファイルの取り扱いやルールを決めて運用していくことは、従来のファイル共有システムにおいても現実的には難しいといった声が多く、ユーザの利便性は確保しつつもアクセス権限を適切適格に付与し、業務実態に即した運用ができることが非常に重要といえます。
アクセス権限の設定やフォルダ作成の設定は、各ベンダーのクラウドストレージサービス毎に異なるため、サービス選定の際は自社に必要な権限設定が可能かという点と、それによってユーザの利便性が損なわれないかという点のバランスに注意が必要でしょう。

情報漏洩やセキュリティ対策が自社や業界の求める要件にマッチするかどうか

ファイル共有のシステムとしてクラウドストレージサービスを利用する際に、企業が最も懸念するポイントの一つが、情報漏洩やセキュリティに関するリスクでしょう。

アクセス権限を適切に付与したり、フォルダ構成のセキュリティを考慮したり、運用に伴うリスクを回避する以外にも、サービスの基盤や仕様にセキュリティリスクがないかを注意して選定する必要があります。
具体的なポイントは次で紹介します。

ファイル共有のシステムをクラウドスストレージサービスにする際に必要なセキュリティ対策とは?

システムを利用する人

ファイル共有のシステムとして、クラウドストレージサービスを導入する際は、対象のクラウドサービスに十分なセキュリティ対策が備わっていることが求められます。

堅牢でセキュアなサービス基盤であること

クラウドストレージサービスが、ファイアウォールや不正侵入検知といった不正アクセス対策や、ウイルスチェック・認証によるアクセス制限・アクセスログ管理などの機能が備わっているクラウド基盤に構築されたサービスであることをまずは確認すべきでしょう。
外部からのサイバー攻撃、災害、データ消失や情報漏洩などの万が一のケースに備え、セキュリティリスクの回避だけでなく事業継続やBCP対策としても確認が必須のポイントといえます。

また、企業によっては選定時にサービスの基盤となるデータセンターの所在まで確認をする場合もあります。過去に海外では、ベンダーが強制捜査を受けてデータセンターからサーバが押収された事例からも言えるように、国によって保管するデータやデータセンターに関連する法規制が異なることで、自社業務への影響範囲が計り知れないことも理由としてあげられます。また、ベンダーが運用する物理環境が日本国内にあったとしても、ファイル共有のシステム開発は海外へ外部委託している場合もあり、企業としてはカントリーリスクに慎重にならざるを得ないといえるでしょう。

ユーザ自身の情報漏洩リスクへの対応が可能であること

外部からの攻撃だけでなく、ユーザ自身による情報漏えいリスクにも対応可能かを確認しておきましょう。アクセス権限を付与して運用するだけではなく、ファイルのデータや通信も含めて暗号化されていることや、万が一情報漏洩が発生した場合には原因の追及と再発防止に役立てられるように、詳細な監査証跡を残せる機能があるかなど、詳細機能を比較検討する必要があります。

なおパソコンでファイル編集をする際の仕様として、クラウドストレージサービスでは端末側にデータを同期して保持する「同期型」と、「非同期型」の2パターンがあります。「非同期型」でかつ暗号化されたキャッシュデータのみをパソコン端末に保持するサービスであれば、デバイス紛失や盗難時に情報そのものの漏洩は防げるため、企業としては安心でしょう。

ファイル共有におけるセキュリティ対策機能が備わっていること

ファイル共有機能の利便性と管理運用のための機能が自社の業務にマッチするかはすでに述べた通り注意が必要ですが、さらにセキュリティ面においても、各ベンダーのサービス毎の特徴が異なるため、仕様をチェックするようにしましょう。例えば、社外のいかなる範囲でもファイル共有を許可するのではなく、ブラックリスト・ホワイトリストによる共有リンクの送信先を制御したり、ファイルダウンロード用URLをメールで送信する前に上司承認させたりする機能等です。

ファイル共有をクラウドストレージサービスで行う事でより業務が効率化できる一方で、従来のファイル共有のシステムでは想定されないリスクに対してどこまで対策されているサービスかを見極めることが企業に求められています。

まとめ

社内ネットワークを利用するファイルサーバ、NAS、パソコンの共有機能といった従来のファイル共有のシステムに加え、企業用途におすすめのサービスとして、堅牢なセキュリティと快適に利用できる機能を備えつつ、社内外を問わずファイル共有ができるクラウドストレージサービスについて、ご紹介をしました。

クラウドストレージサービスは、より柔軟でより効率的な働き方にマッチするファイル共有のシステムとして今後さらに普及していくことでしょう。

本記事で企業がサービス選定において注意すべきポイントをご紹介しましたが、Fileforce®はそれらの対策を網羅し、企業の業務効率化とセキュリティ対策を支援するサービスとしておすすめです。

また、システムの検討にあたっては、ベンダーからの情報提供とトライアル導入を通して実際の使用感や操作性を確認し、自社の業務に合ったサービスを見極めましょう。

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