オンラインストレージの仕組みを知ろう。
無料版と有料版の違いも解説

公開日:
2021.02.08
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最終更新日:
2021.02.08

オンラインストレージは、社内データをネット上で一括保存・共有できる便利なサービスです。ファイルサーバーやNASから乗り換える法人も増えてきています。仕組みやメリット、無料と有料の違いについて解説します。

オンラインストレージの仕組みと基本機能


データやファイルを保存する、オンラインストレージの概要を解説します。まずは、仕組みや基本機能を理解しておきましょう。

ネット上のデータ・ファイル保管所

オンラインストレージとは、ネット上に設けられた、データやファイルの保存場所です。運営会社が提供するストレージサービスを、有料または無料で利用する形となります。
ネットに接続していれば、端末の種類を問わず、どこからでもアクセスできることが特徴です。どの端末から見ても、同じデータを確認できます。
使用できる容量は、サービスのプランによりさまざまです。増え続ける膨大な量のデータを保存したい場合は、無制限プランも選択できます。
データやファイルのバックアップに活用できることも魅力です。端末が故障しても、データが消失する心配がありません。

PCのローカル保存との違い

PCで作成したデータやファイルは、特別な設定をしない限り、PC内部のローカルディスクに保存されます。
物理的なストレージであるローカルディスクは、容量に制限があるため、データがいっぱいになると別の場所へ保存する必要が出てきます。
また、ローカル保存したデータを共有したい場合は、メール添付・データ転送・ネットワークでのハードディスク共有など、どの方法も作業が面倒です。
一方、オンラインストレージの場合は、データがいっぱいになっても容量を増やせます。複数の端末からアクセスできるため、データの共有も容易です。

クラウドストレージと基本機能は同じ

クラウドとは、ネット上で利用できるサービスを、希望するタイミングやサイズで提供してもらえる仕組みのことです。
クラウドで利用できるサービスには、ソフトウェア・サーバー・ストレージ・開発環境・ITインフラなどがあります。

クラウドストレージは、ネット上で利用可能なストレージを希望に沿って提供してもらえるサービスを指すため、オンラインストレージと同義です。

したがって、基本機能や容量、特徴などに関しても、クラウドストレージとオンラインストレージの間に相違点はありません。

オンラインストレージの主なメリット

環境や目的によっては、オンラインストレージを利用することで、さまざまな恩恵を受けられるでしょう。代表的なメリットを紹介します。

ネットワークにあるのでアクセスが容易

ローカル保存したデータやファイルに、別の端末からアクセスしようとすると、時間や手間がかかるでしょう。

しかし、オンラインストレージはネットワーク上にあるため、異なる端末からのアクセスが容易です。

インターネット環境下であれば、端末の種類・場所・時間を問わずアクセスできます。複数端末からの同時アクセスも可能です。

端末間でデータの受け渡しをせずに作業を進められるため、業務のスピードアップを期待できます。

データ・ファイルをバックアップできる

PCのローカルディスクや外付けハードディスクにデータやファイルを保存すると、何らかの原因で機器が故障した場合に、データやファイルが消失してしまう恐れがあります。

しかし、バックアップの意味でオンラインストレージに保存しておけば、ローカルデバイスに不具合が生じても、データやファイルは消失しません。

また、ほとんどのオンラインストレージサービスでは、バックアップ機能が標準装備されています。

万が一、オンラインストレージ自体に故障が発生し、ストレージ内のデータやファイルが消失しても、バックアップ機能により復元できる可能性が高いため安心です。

常にデータを最新の状態で保持

オンラインストレージの機能の中には、自動同期機能により、データやファイルを常に最新の状態に保てるものもあります。
エクスプローラーからローカルディスクのようにクラウド上にあるファイルにアクセスできるアプリケーションを提供しているオンラインストレージのサービスを利用すれば、「PCで編集したデータを、PC上で保存し、ストレージへアップロードする」というような面倒な作業は不要になります。

なお、編集時には、PC側にデータを同期して保持するタイプと非同期型の2種類があります。同期型はフォルダ単位でファイルのデータがPC側に残り、同期時のネットワーク負荷も高くなります。また、PCを紛失した際にデータが悪意の第三者に参照されてしまうリスクもあります。一方で非同期型でかつ暗号化されたキャッシュデータしか残らないサービスの場合には、PC紛失時も安全でネットワークへの影響も抑えられますので、選定時にはそこも確認するとよいでしょう。

オンラインストレージで注意すべき点

オンラインストレージを安心して利用するためには、セキュリティとネットワークに対する対策が重要です。注意すべきデメリットを押さえておきましょう。

セキュリティ対策が不可欠

企業の大切なデータやファイルを保存するオンラインストレージでは、万全なセキュリティ対策が欠かせません。

ストレージがサイバー攻撃を受け、個人情報や機密情報が漏えいしてしまうと、社会的信用の失墜・業務停止・賠償責任など、大きな損害を被る恐れがあります。

サービスを選ぶ際は、セキュリティに対する運用側の姿勢をしっかりと確認し、より信頼できるサービスを選ぶ必要があるでしょう。

IDやパスワードの管理やファイル共有の際のルール等、従業員のセキュリティリテラシーを高める教育や、端末・ストレージの利用における社内ルールの設定も不可欠です。

安定したネットワーク環境が重要

ネット上にあるオンラインストレージを利用するためには、インターネット環境下で端末を扱う必要があります。

外出先でストレージにアクセスする際は、スマートフォンのテザリング機能を使ったり、公共Wi-Fiの電波が飛んでいる場所へ移動したりするなど、インターネットに接続できる環境を探さなければなりません。

また、何らかのトラブルで社内ネットワークがつながらなくなった場合は、一時的にストレージへアクセスできなくなる可能性があります。ネットワーク環境が不安定であったり、一次的に切断された場合でも、作業中または直近で作業していたファイルについてはオフライン作業が可能かつ、インターネット接続が復旧したタイミングでクラウド上に変更内容を同期してくれるサービスもありますので、選定の際に確認しておきましょう。

無料版と有料版での違いは?

オンラインストレージサービスには、無料版と有料版があります。それぞれの違いを確認し、サービス選びに役立てましょう。

無料版は容量や機能に制限あり

無料版は利用できる機能が制限されている一方で、手軽に始められ使い勝手が良いメリットがあります。個人的なデータを一時保管したり、ローカルディスクに保存しきれなくなった分を回したりする場合に役立てられます。

容量が少ないことから、大量のデータを長期的に保存したい場合には向きません。基本機能以外の便利な機能や企業や組織で導入する場合に必要な暗号化を始めとするセキュリティ対策や監査の機能等も使えないことが多いため、法人での利用は避けた方が良いでしょう。やむを得ず業務で利用する場合には、必ずシステム管理者や上司に利用許可をもらうようにしましょう。

無料版のサービスの多くは、ユーザー自らにより、インターネット上で簡単にユーザー登録をして利用が開始できるようになっている点をシステム管理者は理解し、社内でシャドウITと呼ばれる未承認のサービスが使用されないようルール策定とその徹底を図る必要があります。

有料版は安全・安全対策を強化

多機能・大容量の有料版は、主に法人向けサービスとして提供されています。さまざまなプランが用意されており、使いたい容量に合わせたプラン選びが可能です。

大切なデータを大量に保存することが多いため、どのサービスでも徹底したセキュリティ対策が施されていますので、より安心して利用できるでしょう。

サポート体制が充実していることもメリットです。セットアップ時や導入後に不安がある場合でも、専門のスタッフが丁寧に対応してくれるでしょう。日本国内にサポート拠点があるかも確認しておくと安心です。

重要なデータを大量に保存・共有したい場合や、社内における業務効率化を促進したい場合は、多機能・大容量かつセキュリティが強固な有料版がおすすめです。


法人向け有料版の無料期間を有効に使おう

ほとんどの法人向け有料版サービスでは、無料のトライアル期間が設けられています。設定期間の目安は数日~1カ月程度です。

機能や容量は一般的な無料版並みに制限されますが、操作性や転送速度などは確認ができるでしょう。ユーザーにとってわかりやすくミスをしづらい設計になっているか、システム管理者が自社のセキュリティポリシーに合わせた運用の可否や全体の利用状況や設定内容を把握しやすいかもしっかりみておくと運用開始後も安心です。

また、担当者のみの判断でサービスを導入しても、使いにくいシステムだと現場が判断した場合、利用が浸透せずに結局コストが無駄になってしまいます。無料期間を有効に使い、実際にお試しで利用してみた従業員の意見も取り入れながら、自社に合ったサービスを選びましょう。

まとめ

オンラインストレージは、インターネット経由でクラウド上にデータやファイルを保管できるサービスです。テレワーク時に物理的な場所や時間を問わずにアクセスできたり、ファイル共有が容易で安全、バックアップの心配がいらない等の沢山のメリットがあります。

サービス選びに悩んだら、万全なセキュリティ対策を施された、法人向け有料版がおすすめです。仕組みやメリット・デメリットをきちんと理解し、自社の環境や目的に合ったサービスを選びましょう。