BCPとしても安心のクラウドストレージで兼任体制でも管理負荷なし!
使いやすい画面とスムーズなファイル共有で業務効率化も実現
一般社団法人交通工学研究会(Japan Society of Traffic Engineers、以下、JSTE)は、土木工学の一分野である交通工学に関わる会員制の学術団体です。年4回発行する機関誌や年1回開催される研究発表会などを通して、道路交通の安全と円滑化に寄与するとともに、交通工学に携わる技術者を育成することを目的としています。
約2000名の会員と30ほどの委員会を抱えるJSTEでは、組織を越えた外部との原稿や資料のやりとりが欠かせません。クラウドスレージFileforceの導入は、スムーズなファイル共有だけでなく、システム関連の維持管理の手間の削減にもつながったといいます。
今回は、JSTE事務局長の長野氏、システム管理を兼務とされている石丸氏に話を伺いました。
背景・課題
事務所内にサーバを設置していたものの、
災害時の対応には不安が残っていた
7人のメンバーで各会員とのコミュニケーション、委員会の運営に対応するJSTE。
システム担当専門の部署をもたず、信頼のおける社外ベンターから支援を受けていました。ファイルフォース導入以前の様子について、石丸氏はこのように振り返ります。
「長らく、システム環境は決まった外部ベンダーにサポートをお願いしています。そのベンダーからの提案をもとに、パソコンやサーバ、プリンターなどの機器を事務所内に設置していました。
しかし、サーバの現物が事務所にあるがゆえの不安もありました。万が一災害が起こった際にはどのように対応するのかという点です。」
災害時対応に関しては、無停電電源装置の設置やデータのバックアップ実施など必要な対応はしていたそう。
「例えば、停電後の復旧の際にだれがサーバの電源を入れ直すのかといった問題は残ります。そのためだけに、私が走って駆けつけるのもなんですので…」
会計システムではすでにクラウドツールを利用していたこともあり、物理的管理が不要なクラウドストレージは候補にあったとのこと。従来設置していたファイル共有サーバのストレージ容量がリミットに近づいたことを機に、Fileforceの導入と移行を検討するに至りました。
選定・導入
きっかけはベンダーからの紹介
決め手は日本語サポートや柔軟な対応といった”安心感”
ファイルサーバの移行先を検討するにあたって、JSTEではどのようにサービス選定をしたのでしょうか。
「本研究会は、少数体制でやっているところです。ですので、内部事情にも精通した信頼のおける外部ベンダーに研究会のニーズに合う製品の紹介を依頼していました。」(長野氏)
ベンダーの自社製品に限らず、研究会のニーズに合った製品をいくつか紹介されたそうですが、そのなかでもFileforceを選んだことには理由がありました。
「Fileforceを選んだ決め手は、日本語によるサポートです。ベンダーからも、「ほかの製品もあるけれど、サポートに時間がかかったり、担当窓口がわかりにくかったりするおそれがある」との説明がありました。そういった点を避けたいことは事前に私から伝えていたため、「そうなると、Fileforce一択だよ」と。」
過去に、サポートでたらい回しにされたり、システム専任ではないが故に問い合わせのキャッチボールがうまくいかなかったりといった経験もある石丸氏は、なるべくなら日本製を、と希望していました。
少なくともサポートページが日本語であること――これが一番重要だったといいます。
「導入時の検討にあたって、ファイルフォースにはその外部ベンターと直接コミュニケーションを取ってもらいました。長年信頼を置いてシステム関連を任せていたものですから、私を介して話すより、そのほうが導入もスムーズと考えました。そういった柔軟な対応も、決め手のひとつです。」
【JSTEがサービス選定時に考慮したポイント】
- 十分なストレージ容量があること
- 災害時にも安心して使えること
- 組織をまたぐファイル共有がスムーズに行えること
- 日本語でサポートが受けられること
- ニーズに合わせて臨機応変に対応してもらえること
導入後の効果
従来の使用感そのままでより便利にファイル共有
管理・運用が不要になった分、コア業務に集中できる!
Fileforceは、ユーザインターフェース・使い勝手ともにWindowsのドライブとほぼ同じ仕様である点が特長です。そのためシステム専任の部署を持たないJSTEでも安心して導入・移行できたと石丸氏は振り返ります。
「やはり、普段の使用感そのままで使い始められる点は大きかったですね。以前は組織をまたぐ外部とのファイルのやりとりには無料ファイル転送サービスを利用していましたが、今はすべてFileforceです。
例えばイベントなどでは、10人前後の講師陣のファイルを預かることになりますが、以前はUSBで受け取ったデータを前夜に一生懸命パソコンへ移す、当日壇上で使えるのはそのパソコンだけ、といった具合でした。当日になってデータが差し替えになれば、もう大変です。
それが今では、Fileforceひとつでデータ収集から差し替えまで簡単にできるようになりました。最新ファイルが一目でわかる点も効率的です」
それでもやはり、初期の導入・移行時は大変だったのでは?との投げかけに、次のように答えます。
「初期の導入時には、Fileforceの担当者から何度も電話でサポートもしてもらいました。」
ファイルサーバからの移行を機に、既存ファイルやプログラムの棚卸もできたとも言います。
「本研究会にはドットプリンターがまだあり、プログラムにも組み込まれていました。そうなると移行にあたってそのプログラムの修正含めた要・不要の判断が入ったんです。
ファイルサーバからのデータ移行が、時代や現状に沿った業務環境づくりにつながるとわかりました。」
また、管理・運用面においてはこのような話も。
「『今、Fileforceで日常的にどのような管理をしているか?」と聞かれてドキッとしたんです。特別な管理をなにもしていので『私、なにかし忘れている…?」と考えてしまうくらいです。導入時の必要な設定が済んで利用が定着している今は、運用面の業務は手離れして、とても楽になりました。
私たちのように少人数で運営している組織では、一人ひとりが抱える業務量が大きくなりがちです。管理や日常的な運用に必要な手間や時間が削減できれば、よりコア業務に時間が回せるようになるため、本当に助かります。」
本事例のポイント
- 課題
-
- 従来のファイル共有サーバのリミットが近づいていた
- 事務所内にサーバを抱えていたため、災害時対応に不安を抱いていた
- 選定理由
-
- 使い慣れたWindowsと同じ感覚で、職員のだれもがすぐに利用できる
- 日本語でのサポートや柔軟な対応があり、安心感して使える
- 十分なストレージ容量があり、ファイル共有がスムーズに行える
- 信頼する外部ベンダーからのお墨付きがあった
- 効果
-
- 共有する資料を内外で利用しやすくなった
- クラウド化によって管理・運用の手間や時間が削減され、コア業務に集中できるようになった
- ツールの移行が、既存ファイルやプログラム見直しのきっかけになった
※本記事の内容は取材時(2023年11月)の情報です。