日本雑誌協会様

国内外で撮影された報道写真をFileforceへ集約。雑誌出版社への配信・共有の圧倒的な効率化を実現。

一般社団法人日本雑誌協会(以下協会)は、雑誌の出版による文化発展のために、出版倫理の向上や雑誌による共通利益の擁護を目的として昭和31年に設立された団体で、現在も雑誌発行部数で国内の約80%を占める約90社が会員に連なる、出版業界でも有数の団体です。
当協会の多岐に渡る活動のひとつに、記者会、記者クラブの運営があります。オリンピックやワールドカップ、宮内庁の皇室行事等、国内外の様々な公式行事や大会へ派遣された協力会員社のカメラマンが撮影した写真や宮内庁提供の写真等は、一時的に協会に集約された上で各会員社へ配信・共有されることで取材活動の効率化と便宜が図れる仕組みになっています。協会ではそれらの写真データの保管と配信・共有のためのIT基盤として、2002年からファイルフォース社の前身の会社が提供するASPサービスのファイル管理システムの契約を開始し、2016年にはクラウドファイルサービス“Fileforce”への移行も完了。運用面で格段の利便性を実感いただきながら、会員社との迅速で効率的なファイル配信・共有を通じて、日本の雑誌出版を支えています。

時代の変化に合わせた膨大な報道写真データの管理、配信、共有の効率化が急務

山田氏

日本の雑誌出版社が抱えていた写真データについての課題は、世界の撮影機器や通信技術の変遷と切り離しては語れません。フィルム撮影が中心だった2000年のシドニーオリンピックでは現地に機材や専門スタッフを送り込み写真の現像と高速スキャナーによるデータ化まで行い長時間をかけて日本へ転送をしていました。

2004年のアテネオリンピック以降は撮影の電子データ化は進んだものの、当初は通信環境の問題から、データの圧縮による画像品質の劣化や通信環境の悪さによる転送時間のロスなど多くの課題がありました。また、同時に写真データを各会員社と共有するために膨大な数のCDやDVD媒体にデータをコピーし、バイク便で送るという作業に多くの人的リソースとコストそして時間を費やす必要がありました。「以前はオリンピックのたびにデータを媒体へコピーし、共有するために専用スタッフを置く必要がありましたが、Fileforceになってからは膨大な作業時間はもちろん、人的コストも不要となりました。

また、オリンピックのようなスポーツイベントの場合には、速報性のためのスピード感と雑誌の見開きサイズでも使用できる画像品質の両方が要求されるため、写真の電子データ化や様々な技術革新に合わせて、協会側でも会員社との効率的な配信・共有の仕組みを整備する必要があったのです。」と語るのは、同協会の事務局長である山田英樹氏です。

カメラマンを含む現場部門の利便性とサポートの手厚さが決め手

写真の電子データ化が進む中で、データの保管先としてサムネイルの見やすさや柔軟なカスタマイズにより選らばれたのは、Fileforceの前身となるASPサービスのファイル管理システムでした。通信環境の改善による大容量データの転送が可能かつクラウドサービス自体の知名度も向上してきた2016年に同社はクラウドファイルサービスの“Fileforce”へ移行をしました。

移行の際には、複数の他社サービスを比較検討したものの、前出の山田氏は「カメラマンや実際に利用する雑誌出版社の利用部門から使いやすいという推薦が多かったのがFileforceでした。それに加え、前身システムの時代から、機能アップデートがしっかりされていること、オリンピックのような重大イベントの際のきめ細やかなサポート等の実績と信頼の積み重ねもポイントとなりました。」と当時を振り返ります。

主任 新妻真史 氏(左)| 事務局長 山田英樹 氏(右)

機能面では、Fileforceの柔軟な権限管理機能による高い運用性も評価されました。
「Fileforceに移行するまでは宮内庁からの皇室行事に関する通知や提供される報道用の写真はFAXで協会が受領したものを事務局側で会員社と共有する作業が必要でした。バイク便の運用にはコストや速報性の問題がありましたが、現在はFileforce上でプロジェクトフォルダを作成し、特定の相手のみを招待して安全に配信・共有ができます。新しいファイルがアップロードされ配信可能になると関係者へはメールによる自動通知もあるため、運用は非常にシンプルかつ楽になりました。」と語るのは、同協会主任の新妻真史氏です

配信、共有の圧倒的な効率化とデータの大容量化に対応した検索性の良いストレージ環境の確保

新妻 氏

2000年からの20年弱の期間でも報道写真を取り巻く環境は大きく変わりました。カメラマンの持ち込む機材も年々アップデートされる中で、現在は高画質の大容量データであっても、撮影と同時にPCを経由してFileforceへデータの転送がされるため、以前のように現像した写真の電子データ化やそれらの転送が完了するまでの立ち合いの時間、媒体へのコピーや配布にかかる作業自体が不要となりました。

写真の電子データと通信インフラの改善はあらゆる報道写真の品質や速報性を高めましたが、技術革新によるデータ容量と件数の増加についても、4年に一度のオリンピックのたびにその変化に驚くと前出の山田氏は語ります。

「現在、夏季オリンピックで一大会に撮影された写真の総配布数は10数万枚にものぼります。以前は会員社からの過去のデータを保存したCDやDVDの管理が煩雑という声も多かったのですが、増え続けていくデータに対してもクラウドであれば安心です。スポーツイベントの写真については、急遽前回大会の写真が必要になるようなケースもあり、Fileforceは検索性の高いファイルサーバーとしても便利で各段に使い勝手が良くなりました。」

また、協力会社のカメラマン同士が写真を共有するような場合、以前のシステムでは事務局の管理者が都度仲介する必要がありましたが、Fileforceであれば管理者以外でも権限のあるカメラマン同士でプロジェクトフォルダを作成し共有ができるため、管理者への負担も少なく、カメラマンからも好評であると言います。

複数社で仕組みを共有している同協会にとって、クラウドサービスであるFileforceへの移行時の課題について伺ったところ、データ移行にはファイルフォース社が提供する無料の移行ツールを使用し、写真に付属するメタ情報と合わせてスムーズに移行ができたと当時を振り返られました。運用面でも利便性向上の印象のほうが大きい。カメラマンを含めた会員社の各利用ユーザーからも不満や混乱はなく、安全で効率のよい情報共有手段として活用していると語ります。

「ファイルフォースの魅力は、プロダクトの使いやすさに加え、サポートがしっかりしていること。IT関連の最新ニュースを自社だけで収集するのは難しいが、そういった情報共有においても同社への信頼は厚い。雑誌出版社向けの取材の案内はまだFAXによるものも多く現時点でのテレワーク導入は難しいが、すでに取り組んでいるBCP対策上の情報共有等を目的にクラウドサービスの価値やニーズは今後更に増えていくだろう。そういう意味で、今後もますます便利になっていくFileforceの機能を使いこなしていきたい。」(山田氏)

本事例のポイント

課題
  • 国内外のイベントで撮影された報道写真の配信に伴う膨大な作業とコストが発生
  • スポーツイベントなどでは、速報性の確保に苦心
  • 宮内庁等からの報道向けの案内資料の安全な配信方法の確保
選定理由
  • カメラマンや雑誌出版社のユーザーからの推薦
  • 使い勝手と柔軟な権限管理によるセキュリティ面の担保
  • 運用面での手厚いサポート
効果
  • データ共有に必要な人的リソース・時間・費用の大幅削減を実現
  • 協会と会員社、カメラマン同士のスムーズなデータ配信と共有による業務効率化
  • BCP対策や将来的なテレワーク基盤の整備

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